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カテゴリ:教授の読書日記
大晦日の日、ワタクシは例によって地元にある「ブックポート203」という本屋さんに行き、普段買わない種類の本を買いにいきました。
拙著に、毎年大晦日にブックポート203に行く、ということを書いたので、ひょっとして私のファンが本屋の入り口にたむろして、私が現れるのを今か今かと待っているのではないかと多少期待して行ったのですけど、もちろん、そんなことがあるはずもなく・・・(涙)。 しかし、とにかく、元日に読む本、普段、手にしない類の本を買うべく、ブックポート203の店内を徘徊し、結果、お買い上げしてしまったのが、この本だったのであります。 これこれ! ↓ ![]() 海外旅行なんて二度と行くかボケ!! (わたしの旅ブックス 18) [ さくら 剛 ] でね、昨日、つまり元日にこの本を読みました。そうしたら・・・ まあ、これがめちゃくちゃに面白い本だったのよ! 旅行記として超一流。そして抱腹絶倒。数ある本の中で、この本を年頭の書に選んでしまった自分の選択眼に、私自身が惚れるわ。 この本の著者、さくら剛さんは、本来は引きこもり気味な8流作家(←本人がそう言っている)なんですが、そんな人がよせばいいのになぜか海外旅行、それも普通の人だったら行くのをためらうようなやばい国に一人旅をし、そこでその種の旅行者が被るであろうありとあらゆる不都合な出来事に遭遇する、そういう体験を面白く綴ったもの。 で、書き方はかなりふざけているんだけど、よくあるバックパッカーの体験談的自慢話ではないんだなあ。それに、ふざけ方にしても、どこか知的で上品でユーモラス。本質的に上品な人間なのよ、さくらさんという方は。 本としては、自分の体験談(失敗談)を語ることで、同じように海外旅行をしようという人の転ばぬ先の杖たらん、としているわけで、事実、その役にも立っているんだけど、それだけで終わらず、異文化間のギャップというものについての、大真面目で、しかも綺麗ごとでない、実感のこもった知的な考察になっている。並みの旅行記ではないです。 さくら剛、只者ではないな。ライターとして、すごいセンスの持ち主と見た。 いやはや、今年一発目の読書として、最高の作品だったのではないでしょうか。 この本、教授の熱烈おすすめ!です。私のように、「サラリーマンがネクタイをしている国以外には行かない」と決めている人間にとって、この本からでなければ学べないことが沢山ありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 2, 2025 12:00:12 PM
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