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February 14, 2025
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カテゴリ:教授の読書日記
榎本博明さんが書かれた『60歳から めきめき元気になる人』という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。

 まあね、現在、自分自身が還暦本を書こうとしているもので、市場調査のつもりでこの種の本を読み漁っているんですけど、多いね! この種の本。特に最近。この本も2023年刊ですけど、このところとみに還暦本が増えている。

 ということは、ここに需要があるということであり、要はチャンスがあるわけだ♪ 私も頑張って、還暦本を書かなくちゃ。

 さて、それはともかく本書の内容なんですけど、冒頭、高齢者になるとはどういうことか、っちゅーことが縷々書いてある。

 60歳とか65歳とかで定年を迎える。ここで人生3回目の大変革時期を迎えると(1回目は就職時期、2回目は中年時代)。平均寿命からすればまだまだ四半世紀ほどの時間はあるけれど、「健康寿命」という観点から言えば、残された時間は十数年ということになる。

 さて、この定年後の人生、まず今まで毎日顔を出していた職場を失うということで、人は相当な打撃を受けると。今までは「自由な時間が欲しい」と思っていたけど、実際にそれを手にすると、もう何をしていいか分からない。しかも、うかうかしていると健康寿命が尽きるということで、焦りも出てくる。ではどうすればいいか?

 榎本さん曰く、まず自分の居場所を確保せよと。

 今までずっと職場にいたのに、これからは毎日家にいる。そうなると、それは他の家族のメンバー、とりわけ奥さんにとってはとんでもないストレスであると。しかし、だからと言って自分の家に居場所がないとなると、これはまた不都合。だから、小さくてもいいから籠るべき自分の書斎を用意しろと。それも、個室が使えれば最高だけど、それが無理ならリビングの一角をカーテンで仕切るのでもいい。とにかく自宅に居場所を作り、そこに、たとえば読みたい本、読もうと思って積読にしていた本などを並べる。小なりといえども城を作る。この居場所の確保が何と言っても先決であると。

 で、もしそれもかなわないということであれば、家の外に拠点を作る。たとえば行きつけのカフェを見つけるのでもいいし、公共図書館に行くのもいい。そうやって、とにかく落ち着く場所を確保するわけですな。

 次は社交。

 今までは会社関連の人的つながりがあったけれど、今やそれもなし。1週間も2週間も、誰とも喋らない、なんてことになると、ますます老いてしまう。そこで、市民講座やカルチャーセンター、あるいは市が運営している趣味講座などに顔を出し、そこで人との接触を得る。その際、自分の過去の肩書などは封印。とにかく、新しい人脈を作れと。ただし、無理やり人と付き合おうとして、そこで人間関係のトラブルに巻き込まれたら意味がない。あくまで自分の意に沿う形で社交しろと。

 次。認知機能の強化。

 定年以降は、喪失感を得るケースが増える。たとえば職場を失うことがそうだし、友人が死ぬ、配偶者が死ぬ、なんてこともあり得る。そうなってくると、もう落ち込んじゃって、気力・体力が落ち、それに伴って認知機能もだだ下がりと。で、忘れ物が多くなった、記憶が悪くなった、なんてことになると、さらに落ち込むことになる。

 しかし、そこは気力でカバーすればいい。ボランティアをして人の役に立てば、そのことが生きがいになって気力が上がってくるし、記憶力の低下も、意識的に記憶教化に努めればある程度はカバーできる。一番いいのは、読書に精を出すこと。読書によって色々な人生があることを知り、自分成りに色々考えれば、喪失感も認知能力もアップするよ、と。

 そして読書だけでなく、何か打ち込むもの、熱中できるものを見つけたら、それは定年後の人生を豊かにすること請け合い! 時間はいくらでもあるのだから、色々試してみて、熱中できるものを探すにしくはない。

 そしてもう一つ、老後を上手にすごした先例に倣うことも重要。例えばヘルマン・ヘッセのように高齢に至っても思慮を深めた人もいるし、葛飾北斎も死ぬ直前まで画業の進展に努めていた。牧野富太郎も晩年に至るまで植物学の追求に余念がなかったし、伊能忠敬が測量を学び始めたのは、晩年になって家業を後進に託してから。そういう先達を見習うべしと。

 ま、この本に書いてあることは、大体そんな感じ。まあ、よくある還暦本っていうところですな。還暦本としては平均点。可もなく不可もなし。

 でも、こういうのを読むと、還暦を迎えた人が何を読みたがっているかはよく分かります。老年の悩みを著者になぞってもらって、「そうそう、そうなのよ」と思い、それに対する対処法として、「居場所を作れ」とか「本を読め」とか「学び直ししろ」とか「人と付き合え」とか「生き甲斐を見つけろ」とか言われて、「そうそう、そうなんだよな~」と思い、「じゃあ、そうするか」とちょっと試してみて、でも長続きせず、またもう一冊、同じような還暦本を探しに書店に行く。その繰り返しでしょう。

 それが楽しいのなら、それでもいいけどね。

 というわけで、本書はそうやって定年後の人が次々と手にしては読み捨てる還暦本の一冊として、平均点を行く本だったのでした。

これこれ! 
 ↓

60歳からめきめき元気になる人 「退職不安」を吹き飛ばす秘訣 (朝日新書913) [ 榎本博明 ]





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Last updated  February 14, 2025 07:18:20 PM
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