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遅まきながら話題の映画『国宝』を観て来ました～！

　あのね、一言で言って・・・良かった！　めちゃくちゃ良かったっす。あれはお金払って、３時間かけて観るだけの価値はあるわ。

　吉沢亮君、横浜流星君、どちらも熱演よ。歌舞伎の家に生まれた者、才能を持って挑む者、それぞれの宿命と十字架を背負って前に進んで行く様がね、見事に描かれているのよ。筋書きや結末についてはまだ観てない人のために言いませんけど、確かに観て損をしない映画になっておりました。

　邦画を観て、これだけ納得するのって、私にしてはなかなかない経験だわ～。観て良かった～！　また、これを観た人の中には、歌舞伎に興味を持つ人も出てくるのではないかなと。もしそうだったら、歌舞伎にも若い観客が増えて、ウィンウィンなんじゃない？


　ちなみに、歌舞伎の家系と言うと、ちょっと違うかも知れないけれど、何を隠そう、私の祖父は著名な歌舞伎評論家でね。特に後に人間国宝となる三代目尾上多賀之丞と親しかったけれど、もう歌舞伎座なんて顔パスよ。だから私も幼稚園の頃は歌舞伎座顔パス状態だったからね。あの赤じゅうたんの上が私の遊び場だった。

　私のあるかなしかの文才は祖父ゆずりだから、何だったら私も祖父の後を継いで、歌舞伎評論家になっても良さそうなもんなんだけど、いかんせん、祖父は早く亡くなり過ぎた。私が12歳の時だからね。これでは、いかになんでも、引き立ててもらうわけにもいかず。

　しかし、『国宝』を観た以上、今度、ひさしぶりに歌舞伎でも観に行こうかな。新しくなった歌舞伎座には行ったこともないし。年を取ってからの歌舞伎再デビューも、悪くないかもしれない。

　とまあ、『国宝』を観た感激は、ちょっと長く尾を引きそうな気配でございます。


人間国宝・六代目歌右衛門からいただいた扇子。
こんなん、家には沢山あるよ
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