山口忠夫著『直傳靈氣 レイキの真実と歩み』を読む
山口忠夫さんの書かれた『直傳靈氣 レイキの真実と歩み』という本を読了しましたので、ちょっとだけ心覚えをつけておきましょう。 レイキについては、前々から調べてみようとは思っていたのよ。というのは、精神療法とか、代替医療というのは自己啓発思想の中で重要な位置を占めるのでね。日本発祥の代替医療として、世界中で知られているレイキについて、まるで知識がなかったら、それは自己啓発思想の研究者として恥ずかしいからね。 で、とりあえずこの本を読んだのだけど、これで大体、レイキというものの歴史が分かった。 それは実にシンプルなもので、レイキ・・・というか霊氣なる施術法を発案したのは、臼井甕男(みかお)という人。この人は1865年生まれね。で、この人は色々な仕事をして生計を立てていたみたいなんだけど、そのうちに「人生の目的とは何ぞや?」みたいなことを考えるようになり、禅の世界に飛び込んで修行をし、京都の鞍馬山で断食修行していたら、ある時、脳に落雷を受けるような衝撃を受けて昏倒、気がついた時には手をかざすだけで人の悪いところを治療する術を身につけていたと。 で彼は「臼井靈氣療法」を確立するんだけど、その高弟に林忠次郎がいた。この人は元海軍大佐。で、この林と、その弟子でハワイ在住の日系人・高田はわよが、靈氣をハワイへ、そして世界に広めたと。ここから靈氣はレイキになっていくわけね。 で、この林忠次郎から靈氣を伝授された弟子の一人が山口千代子で、その千代子の息子が本書の著者である山口忠夫さんであると。 で、母親の千代子さんは、靈氣を当たり前のこととして日常で使っていて、忠夫さんも幼い時から火傷や怪我をした時、風邪を引いた時など、母親の千代子から靈氣をかけてもらって治療していたと。 一方、世界に広まっていたレイキの施術者(レイキ・ティーチャー)たちは、レイキの原点を探そうと日本を訪れる人も多かったのだけど、その頃には臼井のことも林のこともよく分からなくなっていて、もう日本で本式の靈氣を学ぶことはできないんだ、という噂が流れていた。 ところが、たまたま山口千代子が、林忠次郎直伝の、ということはつまり臼井甕男直伝の靈氣を日常的に実践していることをつきとめたあるレイキ・ティーチャーがいて、その人が本の中にそれを書いたので、世界中のレイキ・ティーチャーたちが山口千代子さんのところに押しかけたと。 つまり、レイキが靈氣を再発見したわけよ。それが1999年のこと。だから、靈氣が再び脚光を浴びたのは、つい最近のことだったんですな。 で、その後、2003年に山口千代子氏は亡くなったので、今は山口忠夫さんが直傳靈氣を伝え続けていると。今は京都と東京の町田に本拠地があるみたい。 ま、レイキの歴史ってのはこんな感じらしい。 で、本書には臼井甕男が作り上げた靈氣の話も載っているのだけど、一つ面白かったのは「五戒」という話。 臼井は靈氣の治療をしていたのだけど、そうすると、一度治ったはずなのに、また病がぶり返して、再び臼井のもとに泣きついて来るヤツが大勢いると。 で、臼井は、靈氣で治療しても、治療された本人の人生に対する心構えが悪ければ、さすがの靈氣でも根本的な治療にはならないということを発見するわけ。で、その人生に対する心構えから治さなければならないってんで、「五戒」を考えたと。 その五戒というのは、コレ。 今日丈けは(だけは) 怒るな 心配すな 感謝して 業をはけめ(励め) 人に親切に なるほど! これは興味深いねえ! あのね、自己啓発思想史の中では、こういう呪文って、結構あるのよ。 たとえばエミール・クーエの「Day by day, in every way, I'm getting better and better.」とかね。あるいはハワイのホ・オポノポノの「I love you. I'm sorry. Forgibe me. Thank you. 」とか。 臼井甕男の五戒も、これに近いね。しかも、この5つの誓い、どれもみんな自己啓発思想の中で重視されるものばかり。なかなかの味わいだな。 あと、このほかに臼井は、明治天皇の御製(すごく説教臭い)を重視して、この中から百首を選び、朝に夕に唱えることを推奨していたのだとか。 ま、そんな感じ。 というわけで、とりあえず靈氣の何たるかはこれで分かった。この本、そちら方面に興味がある方にはおススメです。これこれ! ↓直傳靈氣 The Roots of REIKI レイキの真実と歩み [ 山口 忠夫 ] なお、今もなお山口さんはセミナーを開いているらしいので、8万5千円くらい支払うと、臼井甕男直伝の靈氣を習うことができるらしい。町田なんて、実家から近いから、私も行っちゃおうかな。