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岡本正耿さんの経営品質に関する講演

<岡本正耿さんの経営品質に関する講演>
1 日  時:平成15年7月4日(金)14:10~14:40
2 場  所:プラザ洞津
3 タイトル:「昨今の経営革新の動向」
4 内  容:次のとおり

・優れた経営品質について、シュンペーターは「イノベーションが
大事」と言っていることが参考になる。社会主義と違い、資本主
義は、自由競争で発展する。
・変化の速度が上がっており、静止した状態はない。今日は三重
県庁の方もたくさんみえるが、行政だから変わらなくてもよいという
ことはない。じっとしていると通用しなくなる。変革が前提であり、そ
れにどうやって立ち向かっていくかを考える必要がある。
・変革に注目する。気づくということ。それにはまず自分自身に気づ
く必要がある。メンタルモデルということで経験によって見がちになる。
固定的なものの見方をしないようにする。気づきとは頭で理解する
こと(understand)とは違う。
・哲学者のカール・ホパーは可謬主義を唱えた。人間は間違うという
ことである。
・経営品質は、経営の仕方を絶えず見通していくことである。性善説
に立てば、人は都合のよい材料を集めがちである。よいデータを集め
自分の考えに固執しがちになる。
・そこで対話が必要になる。他部門、他の組織の人と話をすることで
他の人の見方を取り込むことができる。
・価値観ー価値前提と、事実前提がある。事実前提は、何が儲かる
か、何が流行っているかを考えることで、他社と同じことをやることで
ある。
・例えば2月14日のバレンタインデーに売れるチョコレートは海外の
メーカーのものばかりで、国内のメーカーはさっぱりである。かつては
世界でシェアを誇った半導体や鉄鋼も今はさっぱりである。
・これはさぼってはいないが、業界横並びで、価値前提がないからで
ある。儲かっていないのは事実前提の企業ばかりである。
・どういう価値を実現しようと考えるかである。TDLやTDRは他と違って
テーマパークや遊園地をつくろうとしていない。思い出をつくろうとしてい
る。
・選抜型で経営者を選ぶ時代は終わった。育成型である。管理は、既に
決まったことをうまくやる(効率よくやる)ことであり、戦略は何をやるか
を決めること、選ぶことである。その場合に重要なのは、何をやらない
かを経営の観点から決めることである。投資ということは、今いる社員
の時間配分を変えることである。(アロケーション・オブ・タイム)
・一生懸命やっている企業ほど危ない。朝から晩まで働いている、やたら
に忙しいと経営で大事な考えることをしない。
・ビジョンがなければ、戦略を見いだせない。何となく昨日の続きをやる。
充実感がない。何のためにやるのかわからない。
・戦略から日常の仕事があるが、だめな企業は日常の延長が仕事になっ
ている。5年~7年先を見据えないといけない。
・価値観は10年先を、戦略は7年先を、業務は今日を見る。戦略がきち
んとしていると業務のメリハリがつく。肝心要がはっきりする。それには
三つの方法がある。
1 画期的な製品、サービスを考え出すこと
2 作り方、調達の方法を考えることーバリュー・チェーン(川下から川上)
  シンクロ・ナイズド・マーチャンダイジングということであり、例えばトヨタ
 のカンバン方式がこれに当たる。
3 お客様との関係づくりーコミュニケーションを図ればお客様の深い悩み
 まで聞くことができる。
  この場合、CSをどこで実現するか、てんこ盛りのCSではそのコストで
 つぶれてしまう。



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