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出身母体の国を批判するよりも

【出身母体の国を批判するよりも】
 平成13年11月の読売新聞の「とれんど」のコーナーに「霞ヶ関にキレる地方」という題で、鳥取県の片山知事、岐阜県の梶原知事、佐賀市の木下市長といった、官僚出身の首長がそれぞれに「国はダメだ」と発言されていた記事が載っていました。
 ニセコの逢坂町長が「出身の方たちがダメだと言うんだから本当にダメなんでしょうね」と言ったが、とても笑って済まされる問題ではないと論説委員は書いていました。
 しかし、私はそれとは別に、それぞれ改革の実践者であるこれらの首長さん方が出身母体である国の悪口を言うだけで良いのかと思いました。この形がベストだとは思いませんが、今の日本は三層構造で行政をやっています。国、都道府県、市町村がそれぞれの分野で住民という顧客のための政策に取り組んでいるのです。
 一部にはその得意分野を権限と誤解している向きもありますが、大部分の公務員は国、地方を問わず、志高く、理想に燃え、行政を行っていると思います。
 補完性の原則ではありませんが、それぞれが連携をとりながら、生活者起点の行政をやるには、国、地方がそれぞれの悪口を言ったり、権限争いをしている場合ではありません。お互いに協働して、住民とWin-Winの関係を構築するのにはプロアクティブな姿勢が欠かせないのです。
 逢坂さんの「霞ヶ関出身の方たちが国はダメ、と言うんだから、本当にダメなんでしょうね」という締めくくりの言葉には国に対する失望とともに出身母体を悪く言う、官僚出身の首長さん方への皮肉も込められているように思ったのは、うがった見方に過ぎるのでしょうか。
 ここは高位平準化を目指して協働しようではありませんか。  
 (2002年2月12日配信のメールより)



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