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<リーダーになるための言葉>

<リーダーになるための言葉>
「58の物語で学ぶリーダーの教科書」川村真二著 日本経済新聞社 
(■本からの引用 ○私の意見)


■アンドリュー・カーネギーは、生前自ら墓碑銘を書きました。
 「ここにおのれより賢い人々を集めるすべを知っていた一人の人間が眠る」
 またこうも言っています。
 「人間は、すぐれた仕事をするためには、自分一人でやるよりも、他人の助
けを借りる方がよいものだと悟ったとき、その人は偉大な成長をとげるので
ある」

○他人の助けを借りるには、周りがサポートしてあげたくなるような人間的魅
力がないといけません。


■本田宗一郎の言葉に「成功は反省と努力」というのがあります。
 「成功にたどりつくには『失敗、反省、勇気』、この3つの道具をくり返して使
え」は本田の名言です。

○失敗しても、あきらめず、しかし、同じ失敗はしないように反省し、そしても
う一度、勇気をもってチャレンジするということですね。


■時間をつくるためには、スケジュールを組むか、問題に気づいたとき、
Here And Now の原則(ここで今、やる)の実践で生み出すしかありません。

○不言実行ではなく、有言実行、さらに進めて、有言即行です。


■小倉はよくサッカーのプレーにたとえて、SDの役割、働きの価値を訴えま
した。『小倉昌男 経営学』(日経BP社)の中で、次のように述べています。
 「ヤマト運輸では、社長も営業部長も一円も稼いではいない。SDがお客様
のところから一個一個荷物を集荷する以外に収入の道はないのだ。つまり
フォワードであるSDがシュートをしなければ一点も入らないのだ。シュートは、
仲間からの的確なパスを受けて初めて有効なシュートができる。仲間が集荷
して遠隔地から送られてきた荷物を確実に誠意をもって配達すれば、受け取
った荷主から新規の取引が始まる可能性が出てくる。SDの判断と行動力が
収入の増加につながることを理解して、優れたフォワードになってほしい」

 小倉は経営者としての実行の大切さを、『経営はロマンだ!』(日経ビジネス
人文庫)の中で、こう述べています。
 「目的が決まる。目標が掲げられる、実現するための方法を考える。経営と
は考えることである。でも考えても分からないことがある。そのときはやってみ
る。やってみれば分かることが多い。そして試行錯誤しながら前進する。やれ
ば分かるー私が経営者として体得したことの一つである」

○SDはセールス・ドライバーのことです。単なる運転手とは違うのです。こうい
う意識付けをし、誇りを持たせ、現場に権限委譲したことが宅急便成功の理由
の一つではないでしょうか。


■傾聴の技術の一つ目は、相手の言うことは自分にとって大切な情報であると、
まず、思うことです。
 二つ目は、話し手の目を見て話を聴くことです。
 三つ目は、うなづくこと。
 四つ目は、あいづちを打つこと。
 五つ目は、リピートすること。
 六つ目は、質問すること。
 七つ目は、メモを取ること。
 八つ目は、フィードバックすること。

○受身で聞くのではなく、双方向に、プロアクティブに、アクティブ・リスニングする
ということですね。


■ほめることができるリーダーは、人のやる気を引き出し、多くの協力を得られ
ます。
 連合艦隊司令長官・山本五十六の有名な歌にはこうあります。
 「やってみせ言ってきかせてさせてみせ ほめてやらねば人は動かじ」
 また、二宮尊徳の歌は、
 「可愛くば五つ教えて三つほめ、二つ叱ってよき人となせ」です。

○人が動く要因は恐怖、利益そして納得ですが、前二者は長続きせず、その要
因がなくなればたちまち止まるのに対し、納得して動く場合はモチベーションが
上がります。


■感謝の言葉に、特別うまい言い方などありません。ただ、一言、「どうもありが
とう」「ありがとうございました」と言うだけのことです。人に何かをしてもらったら
すぐに「ありがとうございます」と言葉に出す習慣を身につけることです。難しい
ことは何もありません。

○「ありがとう」は「有り難い」ことです。それは一番美しい日本語だと思います。


■リーダーは、大切な部下が担当しているこれまた大切な仕事が、どれほど
価値があるか、部下一人ひとりの仕事について、語れるようにしておかなけれ
ばなりません。

○そういうことが可能な人数という意味で、課という組織の最適規模が20人と
されているのでしょうか。


■礼儀正しい人が訪ねてきたら、人は好感をもち、受け入れ、心の門、玄関を
開けて、応接間に通し、話を聞きます。逆の場合は、たちまち心の門は閉じら
れてしまいます。
 中身、実力は同じであっても、『礼儀という目に見える形』の整った人とそうで
ない人との運命は大きく違ってきます。

○よく見かけより中身が大事と言う人がいますが、印象の悪い人、つまり挨拶
ができず礼儀をわきまえない人は、その中身を判断される前に「却下」つまり
門前払いの判決を受け、実体審理にさえ入ってもらえないのです。「認容」ど
ころか「棄却」の判断すらもしてもらえないことになります。
 何より、表裏一体というか、本当に中身が素晴らしい方は内面からにじみ出
る魅力により表面、外見も輝いていることが多いです。だから、本当は外見、
印象だけがダメで中身は素晴らしいという人はごくまれだと思います。


■相手の地位、年齢、職業、性別に関係なく、人として敬意を払う人は、相手
からも敬意を払われます。協力を得られ、ビジネス上の業績につながるのみ
ならず、人生の幸福も得られやすくなります。

○人が敬意を払うのはその地位に対してではなく、その人の人格や考え方に
対してだと思います。つまり誰が言っているからということではなく、言っている
ことが正しいから聞くのです。


■御巣鷹山墜落事故で大混乱に陥った日航立て直しのため、鐘紡会長から
三顧の礼をもって日航会長に迎えられた伊藤淳二は、裏切り、不条理にあっ
てその任を辞するとき、後輩たちに言っています。
 「朝、目が覚めたら、最善を尽くそうと心に誓い、夜、寝るとき、最善を尽くし
たと言えるような毎日を送ってほしい」

○一日、一日を「今日が最後の日であれば」の気持ちで、ベストを尽くしたい
ものです。


■リーダーの非情は許されるときは、最大多数の最大幸福と少数者の幸福
とが二律背反し、時間内にどうしてもこれを調和させえず、第三の道もなく、
他の資源を用いてもなお少数者を生かす余地がないときに限ります。
 1987年4月1日、国鉄はJRとしてスタートしました。
 松田(昌士)は言っています。
 「改革を進めるリーダーは、直戴に進むことです。ただし、間違うこともある。
そのとき、自分の方針に拘泥しないで、勇気をもって撤退する。その両方を
備えた人が改革リーダーになれます」

○戦いで一番、難しいのは負け戦の際の退却です。傘にかかって攻めてくる
敵方から大将や味方を守りつつ、退却する殿軍の役割はリーダーにしか務ま
りません。


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