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<リーダーの器を磨く言葉>

『リーダーの器を磨く言葉』
「リーダーの器は『人間力』で決まる」
 三菱UFJリサーチ&コンサルティング著 吉田寿執筆 
(■本からの引用 ○私の意見)


■ミシガン大学のノール・M・ティシー教授も「組織は、トップだけではなく全階
層にすぐれたリーダーがいると、勝者になる」といっています。

○トップダウンやボトムアップだけではなく、ミドルダウン、ミドルアップがある
と組織が全体最適にワークします。


■いわゆる「仕事力」には、実際に仕事で必要とされる実務知識や専門知識
といった「テクニカル・スキル」、対人折衝や実行力、リーダーシップなどの
「ヒューマン・スキル」、戦略的思考や企画力、創造力といった「コンセプチュア
ル・スキル」が求められています。

○その階層ごとに求められる役割が違い、発揮しなければならないスキルも
違ってきます。逆に言うとそういうスキルを磨いていない人はその地位に就い
てはいけないのです。


■成功を収めるビジョンは、集団のなかから生まれたものがリーダーによって
具体的に形づくられ、明確化されたものが多いのです。ビジョンは多くの人々
の心を束ねるために有効な求心力となります。そして、求心力あるビジョンを
提示できる人物は、「人間力」あるリーダーといえるのです。

○誰が言ったかより、何を言ったかが重要なのは当然ですが、それでも「あい
つが言うなら」という信頼感、浪花節が最後には利くのです。


■「変革せよ。変革を迫られる前に」(Change before you have to.)これは、
GE(ゼネラル・エレクトリック社)前CEO(最高経営責任者)ジャック・ウェルチ
の言葉です。

○必要に迫られてではなく、主体的に変革してこそ、辛い試練にも耐えること
ができ、成果につながります。


■ペプシコーラの社長をしていたジョン・スカイリーをジョブス(スティーブ・ジョ
ブス アップル社創業者)が口説いた言葉が、「残りの人生を砂糖水を売って
過ごしたいのか、それとも、世界を変えたいとは思わないのか」だったのは有
名な話です。

○こんな口説き文句でエクセレントな経営者から口説かれたらたまりませんね。


■スタンフォード大学の卒業式に招かれたジョブスのスピーチは、多くの共感を
もって迎えられました。
 「もし、今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることは果たしてや
りたいことなのか?」
 「ハングリーであれ、愚かであれ」(Stay hungry,stay foolish)

○日々、「今日は再び来たらず」の気持ちで、充実した毎日を送りたいものです。


■松下幸之助が、かつて部下に「松下電器は何をつくる会社かと聞かれたら、
まず、人をつくる会社だと答えていただきたい。しかる後に、電気製品もつくる
会社だと」と語って聞かせたというのはあまりに有名なエピソードです。

○ビルなどの清掃をされている四国管財の中澤清一社長は「床を磨くのではな
い。心を磨くんだ」と言ってみえます。
http://www.shikokukanzai.co.jp/index.html


■「ビジネスで偉くなった人のなかには、傲慢な人間が結構いるが、スポーツ
会で成功を遂げた人には、謙虚な人間が多い」と指摘する人もいます。

○ビジネスでの成功には本人の実力以外の要素もからむのに対し、スポーツ
では純粋に実力の世界だから人格も磨かれるのでしょうか。


■人間力とは、「知を進化させる創造力、精神を高める文化力、革新的な技術
力、リスクに挑む経営力、社会を安定させ、持続させる倫理観を抱合した総合
的な力」と定義されています。

○人間力とはトータルな魅力ですね。


■幸福の女神が与えてくれる絶頂は、その頂が高くなるほど期間が短くなること
がある。女神は疲れやすく、あまり長く人を肩に乗せていられないのだ。
(バルタザール・グランシアン『賢く生きる智恵』野田恭子訳、イースト・プレス)

○幸福の女神は本当は男性神のようですが、前髪しかないということは間違い
ないようです。


■人は、自らを試練にさらすことで、単に強いるだけの人間を超えた器の大きな
リーダーとなり、またリーダーとして学び続ける人材に成長するのです。

○自らは楽をして部下に試練を課しても誰もやってやろうという気にはなりませ
ん。自ら範を示してこそフォロワーがついてくるのです。
 「やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ」
(山本五十六)ですね。


■人間の潜在能力は無限です。死力を尽くせば、たいがいの場合、運命の女神
はにっこりと微笑んでくれるもの。そう信じてポジティブに行動することが大切です。

○「力及ばず敗れることは辞さないが、力尽くさず挫けることは拒否する」という
姿勢を常に持ちたいと思います。


■戦略論の大家マイケル・E・ポーターは、「戦略の本質とは、何かをやらないと
いう選択である」と言います。彼は、「戦略とは、競争上必要なトレードオフを行う
ことである」とも言っています。

○何かをやるという選択より、何かをやらないという選択の方がはるかに難しい
のです。


■戦略センスを鍛えたり、戦略的に考えたりするために必要な発想やものの見方
とは何でしょうか?よく喩えで使われるのは、「鳥の眼、虫の眼、魚の眼」です。
 ここでいう「鳥の眼」とは、大所高所から俯瞰する眼を持つということ。
 「虫の眼」とは、つまりは複眼思考。
 「魚の眼」とは、遠くを見通す視力のこと。

○3つの眼を併せ持つと、思考や行動の幅が格段に拡がります。


■たとえ現在の自分の仕事に関係ないと思われても、世の中のトレンドや話題に
なっていることに対しては何にでも関心を示し、さまざまな分野から貪欲に知識を
吸収していくほうが、これからの自分のあるべきキャリアに対してはプラスに働く
ことが多い。

○狭い意味の仕事だけしていては、「単純再生産」どころか「縮小再生産」の仕事
になってしまいます、幅広く知識をインプットすることで、拡大再生産の「志事」につ
ながるのです。


■企業は、常に有能な人材を求めています。それは単なる「人手」ではなく「人材」、
欲をいえば「人財」です。

○組織には、居るだけで罪になる不燃性の「人罪」、自分からは燃えないけれど火
をつければ燃える他燃性の「人材」、そして自ら燃えるイノベーターたる、「自燃性
の「人財」がいます。


■仕事やキャリアが自分の思うようにうまくいっていない人に限って、いろいろな理
由をつけたがるものです。しかし、その理由のなかには決して「自分」は含まれて
いません。「会社が・・・」、「上司が・・・」、「働いている環境が・・・」と彼らはいいます。
 しかし、多くの場合、そのような環境になってしまった根本原因は、自分自身にあ
るということを虚心坦懐に認めることから出発しないと、あるべきキャリアには到底
たどりつけないのではないかと思います。「原因自分説」を肝に銘じておくべきです。

○人は誰しも自分に甘く、自分がかわいいので、「指を自分に向ける」ことは中々
できないものです。しかし、自分以外のことに原因を求めても、あきらめの対象に
しかなりません。なぜなら、それらは自分がコントロールできないこと、自分の努力
では変えられないことだからです。


■建築家の安藤忠雄の著書「連戦連敗」(東京大学出版会)のなかで取り上げられ
ている建築家ルイス・カーンは、「創造とは、逆境の中でこそ見出されるもの」と言っ
ています。

○逆境になると考え、工夫し、努力するしかありませんから、実力が蓄積されるの
です。そうであれば望んででも逆境は経験すべきです。
 問題があることが問題ではなく、それにどう対応するかが問題なのです。


■誰でも、自分の仕事で成功したいと考えています。みんな、酒宴の席などで将来
の夢を語り希望を語ります。しかし、傍で見ていると、ほんの二、三年努力しただけ
であっさりと諦めてしまうようなケースが実に多いのです。おそらくその程度の努力
では、運命の女神は微笑んではくれません。

○卓越した成果を挙げたいけれど、努力はほどほとにというのでは話になりません。


■自分の人生やキャリアにおいても、飛躍を期待し、より高く遠くへ跳びたいと
願うなら、その前の準備期間や継続的な努力を必要とする時間を人より長くと
る必要があるということです。
 この場合、飛躍するための「溜め」の期間は、本人が望む飛躍の度合いや成
功の度合いに応じて、より長きを要するということを最初から覚悟しなければな
りません。
 しかし、悲しいことに人間は、往々にしてこの耐える時間に耐え切れなくて、中
途半端にやり過ごしてしまうケースが実に多いのです。
 よくいわれるように、巨木は一夜にして巨木に成長するわけではありません。
長い年月をかけ、風雪に耐えながら年輪を増やし、やがて目を見張るような巨
木に成長していくのです。
 しかし、見る者が最初に遭遇してしまうのが成長を遂げたあとの巨木である
ため、あたかも一夜で出現したかのような錯覚に陥ってしまうのです。重要なの
は、そのプロセスでの成長の軌跡を正しく順を追って理解するということです。
 
○本当に大事な物事は目に見えません。例えば綺麗な花を支えるのは枝で、
その枝は幹が支え、最終的に支えるのは根っこですが、根っこは目に見え
ません。成長を刻む年輪も外からは見えないのです。
 これは人物についても言えます。何の苦労もなく成功しているように見える
方でも、人知れず弛まない努力をされているから今の姿があるのです。
 氷山の一角だけを見て評価しないで、見えない大事な部分に思いを致すよ
うにしたいものです。 


■組織で働く者の常として、メンバーは三つの要素の狭間でいつも悩んでいる
ということです。それは、「やるべきこと」(MUST)と「やりたいこと」(WILL)、そ
して「やれること」(CAN)です。

○この三つのトリレンマに悩むのではなく、一致させることができればモチベー
ションは格段に上がります。


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