|
テーマ:頼むよ日本政府!(871)
カテゴリ:政治経済
日本国民の多くが経験知として理解したと思うのですが、デフレの場合、まさしく、 「真綿で首を絞められる」 状況となるため、意外に痛みや身体の崩壊を実感できず、国家が凋落し、国民が貧困化しているにもかかわらず、政権は長続きします。 まさに、ゆでガエル、でございますが、インフレ(厳密には物価上昇)の場合は、話が変わってきます。 デフレの場合、給料が下がったり、解雇されたりした結果、直接的に被害を受ける国民はいます、確かに。とはいえ、少数派なのですよ。 多数派の国民、厳密には所得が下がらない国民にとって、デフレは、 「あ、価格が下がっている。やった~っ!」 てなもんで、むしろ恩恵のように感じてしまいます。 もちろん、価格が下がっているということは、その財やサービスを生産している生産者(たいていは同じ国民)の所得が下がっている。とはいえ、ほとんどの人はそんなこと考えない。 そして、所得が下がった国民が、今度は自分が生産している財やサービスを買ってくれず、自分もまた値下げをする。 反対側で、誰かが、 「あ、価格が下がっている。やった~っ!」 となるかも知れないですが、自分は貧乏になる。これが、デフレ、厳密には物価下落の痛みです。 それに対し、物価上昇の痛みは、直接来る。所得が増えていないにも関わらず、毎日、目の前で価格上昇を見るのです。 物価下落期に被害を受けるのは、あくまで生産者(もちろん生産者と消費者は同一人物ではありますが)。それに対し、物価上昇期に被害を受けるのは、消費者なのです。毎日の生活を経て、国民の怒りが拡散していく。 結果、政権が倒れる。 【主要国の消費者物価指数(食料・エネルギーを除く)上昇率(対前年比%)】 ![]() http://mtdata.jp/data_93.html#CoreCPI 図の通り、コアCPI(※グローバル基準)で見た物価上昇率は、日本を除く主要国はコロナ後に一気に上昇。ちなみに、日本は今、「一気に上昇」しているように見えるかも知れませんが、直近では1.7%と、上昇幅を縮小させています。 それはともかく、カナダはピークの2022年が5%、23年が4%。グラフにはありませんが、直近(昨年11月)は2%にまで戻しています。 それでも、ダメだった。 ――――――――――――――――――続く―――――――――――――――――― 記事タイトル: ユートピアニズム 悪夢のトリニティ ============================== お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.01.10 09:44:21
コメント(0) | コメントを書く
[政治経済] カテゴリの最新記事
|