2007/06/22(金)20:23
父、スリに遭う!
私も両親も、スペインには2回しか行った事が無い。
一回目は、3年前のマドリッド。
そして、今回はバルセロナ。
なのに、父は2回もスリに遭ったのだ。
100%の確率。
一回目は、マドリッドから帰る直前のこと。
3人で一つのスーツケースを持って、地下鉄に乗っていた。
我々が目的地について降りようとした所、一人の陽気な中年男性が、『こんな大きな荷物を持っているなんて、僕が手伝ってあげるよー』みたいなことを言って、我々の荷物に手をかけようとした。
私達は、持ち逃げされたら困る!との思いで、『いやいや大丈夫です』と自分たちで荷物を持って降りた。
地下鉄構内を歩いてしばらくすると、父が『やられた~!』とぼやいた。
ズボンの後ろポケットのボタンがしらないうちに開けられ、中身が盗まれたと言うのだ。
しっかり閉められていたボタンが開けられたことに、全く気が付かなかったらしい。
我々の気を、荷物の方に引きつけて、かがんで荷物を守ろうとした父のポケットを、後ろ手に開けた様なのだ。
すごい!プロの技だ。
でも、笑えるのは、スリが盗んで行ったものは、金目のものじゃなかったということ。
両親には現金は持たせていなかったのだ。
盗まれたのは、パスポートのコピーと私が立てた旅行プランのコピー。
これらを折り畳んで、日本でよくあるダイレクトメールの透明のビニール封筒に入れていたのだ。
ちょっと厚みもあったので、スリには財布に思えたらしい。
私と母は大笑いだったけど、気が付かなかった父は納得がいかないらしかった。
二回目は、バルセロナのまたしても地下鉄の中。
空いている車両なのに、どうして私のすぐ後ろに男性が立っているんだ?と、一瞬で怪しい人だと分かった。
目がきょろきょろして挙動不審。
前回、スリに遭っている父も、怪しいと思ったようだ。
父は開閉扉に、背を付けて後ろポケットを防護した。
とは言っても、今回はティッシュペーパーしか持っていなかったのだが、、、
父は両手を前でくんで、その上にジャケットをかぶせて立っていた。
(手錠をかけられた人が、ジャケットなどでそれを見えないようする姿と同じ)
なんと、スリはそのジャケットの下から手を入れて、父の手に触れちゃったらしい。
あまりの下手さ加減に自分であきれたのか、次の駅で降りて行った。
今回は未遂に終わったけど、2回もスリに遭うなんて。。。
余程、我が父はカモに見えるんだろうな。
でもね、父にはお金は持たせてないからね、お生憎様。
スペインで100%の確率でスリに遭っても、実際の所、被害を受けていないから、笑い話で語れるけど、本当に被害に遭ったら嫌な思い出になっちゃうから、気を付けないといけない。
リスボンにも東京にもスリは居るんだろうけど、まだ遭った事がないので、スペインで100%の確率でスリに遭遇したということは印象深い。
スペインの街中の店の免税手続なども、パスポートのコピーでオッケーなのは、パスポートを持ち歩きスリの被害に遭う人が多いから、規則が変わったのだろう。
いやあ、バルセロナは楽しかった。
ガウディ作品の見学、バルの食べ歩き、地中海クルーズ等々。
今度両親と会って話す時は、楽しそうだ。
でも、やっぱり『スリ』の話も出て来るんだろうな。