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テーマ:イタリアの美味しい話(706)
カテゴリ:まいうーなお食事
昨日、予定通りパシフィコ横浜へ行った。湘南新宿ラインのグリーンに乗って。やっぱりグリーンは快適だな。 午前中、自分の発表が終わり、昼は少し散歩してワールド・ポーターズのベーカリーでパンを買う。「緑の照焼チキン」。照焼チキンとレタスとパプリカと太いアスパラを、ほうれん草を練り込んだ緑がかったパンではさんである。口元に持っていくだけで、むっとするほどの野菜の匂い。
今日は曇りで風が強い。観覧車の見えるベンチに座り、ぱくっと一口食べたところで、ポツリと冷たいものが首筋に落ちてきた。あれ、遠くで稲妻がぴかり。まずいな。しょうがないからそのまま会場に急いで戻って、残りは中のソファで食べた。 このあたりは、インターコンチのメロン(ホテルの形)とか、日本丸とか、レインボーブリッジのかかる海とか、貨物船とか、赤レンガ倉庫とか、素材がいっぱいあるけど、なかなか描く閑はない。 結局そのあとも19時までみっちり勉強し、受付の前で先輩や友人たちと合流。6人で馬車道のイタリア料理店「パネ・エ・ヴィーノ」に向かう。 まずはスプマンテ(フェラーリ・ブリュット)で久しぶりの再会を祝う。前菜はローストビーフ&たけのこ、アスパラのジェノベーゼ巻のフリット、えびのサラダの3種。スプマンテは香りが良くたつシャルドネ風味のしっかりしたものでおいしかったが、乾いた喉を潤すにはもう少し軽いものの方が良かったか。
次にソムリエが持ってきてくれたのは、シチリア産の白。右下の絵のラベルだ。これは独特であった。柑橘系の香りがして、飲めばさらにその特徴が明瞭になる。果実の甘さと一緒にオレンジやグレープフルーツのわたの部分の苦味や渋みもある。そういえば「氷結果汁レモン」もシチリア産レモンを使っていたな。 「もう一本白をお出ししましょうか」 というソムリエの言葉に、みんな一瞬目を見合わせ、師匠が代表して答える。 「んー、軽めの赤っ」 みんな賛成、みんな赤好きなんだね。そこで出されたのは、バルベーラ・ダスティ、空豆とグリーンピースのパスタとともに。とても酸味が強い。酸味と渋味が合わさった「さぶみ」?
これだけで飲んだらつらいだろう。赤ワインビネガーともちょっと違う酸っぱさじゃないかと思うんだけど、これはバルベーラ種の特徴なのか、わざと乳酸発酵を抑えて酸味を残しているのか、なーんてね。 魚料理はカサゴ。顔がちょっと怖い。さらに肉料理は、牛、鳥、豚の3種のステーキ。ワインはブランカイア・トレ。
3つの畑の3種(サンジョベーゼ、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン)で、トレと名づけられているらしい。これもまた独特、黒ブドウとカシスと苺とラズベリーとざくろとその他にもたくさんの果汁を凝縮したような濃厚なジュース。酸味も強い。額田王(ぬかたのおおきみ)のジェラシーのように生々しく情熱的なワインだ。はじめはおいしい、と思ったけど、飲み続けているとちょっとつらい。少し飲み残してしまった。 そういえばシチリアの白といい一つ前の赤といい、濃いもの続きなのに、みんな一滴残さず飲んでいる。料理もおかわりしたパンもみんなペロリとたいらげてる。僕は食べきれないでいるのに。なぜだ?代謝が衰えているのかな? 最後にデザートもたっぷり、やはり食べきれず、エスプレッソでほっと一息。 スケッチしながら食事していたら、そんな人はめったにいないのだろう、ソムリエ氏が覚えていてくれた。とてもうれしい。考えてみると、一度しか行ったことのないBARでも、 「○か月前にもいらっしゃいましたよね」 とか、覚えられていることが多い。ちょっと変わったことをしている利点の一つかな。 みんなと別れ、なんとかぎりぎりで横浜発23:02の湘南新宿ラインに乗り込むことができた。帰りも奮発してグリーンで爆睡。なんとか乗り越さずに駅に降りたら、腰が痛いし風は強くて寒いしまだまだ眠いしでまっすぐ帰宅し、珍しくパソコンのスイッチもいれずに歯磨きして寝た。 もちろんみんなとの話も楽しかったけど、イタリアワインもなかなか面白いぞ... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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