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学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<重点学習科目・小学校>

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      <重点学習科目(小学校編)>


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 小学生の低学年は特に勉強をしなくても、算数、国語、理科や社会と、
すべての科目が、よい成績でいられる子供たちは多いようです。


 しかし小学4年生ともなると個人差がでてきます。勉強しなくても
すべての科目で、よい成績をとれる子供たちは、少なくなってくるのです。
これは学習の面だけでなく、体の発達の面や精神的な面でも、同じような
傾向があります。


 小学4年生になると本を読みたがる子がでてきます。理科に興味をもった
子は科学的な読み物を、文学的な子は童話や小説などを好んで読むように
なります。


 つまり小学校低学年のような、算数、国語、理科や社会の、何でもできる派
から、各自、自分の得意な科目をもつようになってくるのです。


 そんな時期に、重点学習科目といえども興味関心のない教科の勉強をする
ことは、おもしろくないのかもしれません。しかしここであえて重点学習科目
について触れることにします。


 確かにこの時期から個性が出始めて、その個性を伸ばす方向に導くことは
大切です。興味関心のあることだけに、集中させるほうがよいとする考えも
わかります。


 しかし明らかに、この時期にしっかり学習しておかないと、後に行くほど
大変になってくる学習教科があることも事実です。


 その教科をおろそかにしてしまうと、後々苦手科目になってしまい、その後
の学習や受験には、不利になってしまうのです。それではこの時期にやって
おかなければならない重点学習科目とは何でしょう。、それは算数と国語
なのです。


 小学校4年生ごろから本を読むことに興味を持つ子が増えてくることは、
国語学習にはとてもよいことです。私はどんな文章でも国語力の向上には
役立つと思っています。


 そういう意味では理科に興味がわき、科学的な読み物を好んで読むことや、
童話や小説ばかり読み、文学に興味を示すことは、とてもよいことだと思って
います。


 家でも興味をもって読んだ本について、親子で話しあったり調べたりする
ことは、さらに国語力をつけることにつながります。また感想文や日記を
つけたりすれば、文章を書く練習にもなるでしょう。


 学校ではこの時期には図書館を利用することも教えられます。これは読書の
幅を広げることを目的としているのです。さらに辞書を使って、自分で調べる
ということも教えられます。これは多くの漢字や言葉の習得をうながし、読書
スピードをアップさせるようしているのです。


 そして小学5年生になリ、辞書を使って自分で調べられるようになると、
今度は感想文などを書くことを学校は要求してきます。これは何かまとめて
発表することに必要なことなのです。


 この時期は日ごろから日記を書く、手紙を書くことなどするとよいでしょう。
要領をまとめて書くということが大切です。


 これはその後の受験や社会にでてからでも、手紙や作文など文章を書くことが
おっくうでなくなることにもつながります。自分の言いたいことや考えている
ことを、うまくまとめて表現するコツは、現代の情報社会にとっては必要な
ことです。


 小学6年生にもなると小学校で習う約1000語の漢字は読め、文章の種類
に応じて主題を見極め、簡潔に要点をまとめることが要求されてきます。また
事実と感想や意見を区別して、文章を書くことも同時に要求されるのです。


 私が国語を小学校の重点学習科目に位置づけるのは、それがそのまま今後
訪れるであろう受験や、さらには現代の情報社会に十分対応していける力を、
ここで身につけることになるからです。


 つまり小学校4年生ごろから本に興味をもちだす時期から、それをきっかけ
として国語力をつけていくことが、特に重要になってきます。国語の力は
すべての強化の基礎であるとも言われます。


 次にもうひとつ小学校で重点的に学習しなければならない、算数について
みてみましょう。この教科も小学校低学年までは、勉強しなくてもよい成績を
とる子はたくさんいるでしょう。


 しかし小学校4年生からは、小学校5・6年生の基礎とも言うべき内容が、
たくさん入ってきます。計算も小数の割り算や四捨五入の仕方など、しっかり
理解していないと間違いが多くなってくるのです。そのためそれを定着させる
ために、練習量を多くとらなければならなくなります。


 そして小学校5年生では文章題の割合の問題や、図形の円の問題がでてきます。
計算もとうぜん複雑です。国語の読み取る力、算数の考え方の理解と複雑な計算を
処理する能力まで要求されます。


 その後、小学校6年生では速さ・時間・距離などの単位量あたりの計算や、
分数の割り算が出てきます。さらには最終学年ということで、小学校のまとめ
の学習をしなければなりません。


 算数は国語の場合と違って、日常的な読書、会話や手紙・日記を書くこと
などを取り入れ、日常生活の中で学力向上に結びつけることが、やりにくい
教科でもあります。算数の場合は家庭での勉強時間を十分とり、そこで学力を
定着させる作業が必要になるのです。


 勉強しなくてもよい成績が取れた、小学校低学年のときと同じように考えて
いると、算数がさっぱりわからなくなってしまいます。小学校低学年に、まだ
勉強の習慣がついていない場合は、少なくとも小学校4年生から、一定時間
勉強する習慣を身につけなければなりません。


 そうしないと今後の学習や受験の際、とても不利な状況で望んでいかなければ
ならなくなります。そうならないためにも勉強の習慣をつけることが要求される
のです。計算はミスをしないようになるまで、繰り返し学習が必要でしょう。
文章題は考え方を身につけるために、多くの類題を解くことも必要になります。


 国・私立中学受験をしなくても、公立高校に進学するのにも、算数の学習は
とても必要なことなのです。現在、中学受験を考えている方にとっては、算数
・国語が特に重要であることは、すでにご承知のことと思います。


 中学受験用のテキストには、特に算数と国語について、発展問題集を使う
ことが多いものです。私立中学の中には算数・国語の2科目受験のところも
あります。これは私立中学側としても、4科目の成績が平均しているより、
算数・国語の成績がよい子をとりたいという意志の表れなのでしょう。


 4科目受験を採用している私立中学でも、算数・国語が他の2科目より
試験内容が難しいのもそのためです。算数・国語の成績がよい生徒のほうが、
中学・高校と進んだとき、多くの学力を身につけていけることを、長年の
指導経験から実感しているのでしょう。


 教育という観点からすると、現在のいじめ問題などから、道徳教育の重要性も
否定することはできません。理科・社会などの教科も重要です。ここではそれら
をおろそかにしてもいいというのではありません。


 ここで言いたいことは、算数と国語の力をつけるのは一朝一夕にはできない
ということです。この2科目は長い時間と労力を費やして、そしてはじめて
身につけていけるものなのでしょう。


 その後、高校受験、大学受験を経験するときに、算数や国語を重点学習した
ことは、大きな力になってくれると思います。またいまの情報社会に必要な
基礎的な力の形成にも、十分役だっていることでしょう。


 そういう意味で、私は小学校の重点学習科目は、やはり算数と国語だと
思っています。算数と国語を苦手にしている人は、今からでも決して
おそくありません。ぜひ算数・国語にエネルギーを注ぐようにしてください。


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