<理科記述式対策>------------------------------------------------------------<理科記述式対策> ------------------------------------------------------------ 大学受験では最近、論文式テストの欠点を補い、客観的テストの 長所を取り入れるべく、答えができるだけ、ひとつの問いに対し、 ひとつの正解しかないような制限付論文テストが多く出題されています。 この傾向が高校受験にも取り入れられてきています。特に理科の 記述式問題はただ単に正確な知識を抱負に持っているだけでは、 答えられないような問題も多く含まれています。 そのため問題を正しく理解するだけでなく、与えられた資料(文章・ 図・表・数表)を正確に、速く理解し、それに自分の知識を統合させ、 一定の条件の中で、答えをまとめ上げる知的な能力が必要になります。 いうまでもなく、この答え方や表現の仕方の良しあしが、得点に 大きな影響をあたえることになります。こういった記述的テストは これからもどんどん増える事でしょう。しっかりした文が書ける ように練習しておきたいものです。 試験中は「あがる」ことがふつうです。それで特に記述式や論文式の 問題などでは、変に意識して名文を書こうとしてしまいがちです、 その結果、大事なところが書き足りなかったり、逆に何がなんだか わからない文になってしまいやすいのです。 しかし出題者が要求しているのは、かっこいい名文ではなく、正確に 意味を伝える明文なのです。 その意味で、名文家の文章を習うより、新聞記事に学ぶ点が多いのも このためです。なぜなら新聞は一定のスペースに誰でもわかるような 文章で、事件を正確に伝えているからです。 また採点者が見てはっきり読み取れ、採点しやすいように、明確に 句読点をつけ、簡潔に書くことも大切です。誤字・脱字などにも注意を 払いたいものです。 ここで改めて公立高校入試出題の記述式問題への取り組方を 確認しておきましょう。 ----------------------- <記述式の勉強> ----------------------- これといっての対策と言われると、「これだ!」と言われるものが あるわけではありません。ただ、日ごろから次のような事に気を つけておくとよいでしょう。 1、 理科の用語や語句などを単に覚えるだけでなく、それらの 用語や語句を関連づけて覚えておくこと。 2、 日ごろから新聞に目を通しておくこと。新聞は限られた紙面で 必要不可欠な情報を読者に提供しなければなりません。そのため 簡潔で要を得たものが多いのです。きっとまとめ方の参考になる でしょう。 3、 書く練習をしておくこと。内容は何でもかまいません。今日 あったこと、部活のこと、友だちのこと、素材はたくさんある はずです。字数に制限をもうけ、書く練習をするとよいでしょう。 試験のぶっつけ本番では、力を出し切ることはできません。 ---------------- <記述式の対策> ---------------- 理科である以上、一定の知識が必要な事はいうまでもありません。 (ただし最近では、理科の知識がなくても、グラフや表の読み取り さえできれば、解答がえられる問題もあります。) ただ必ずしも知識だけあればよいと言うものではなく、その問題は いったい何を解答として要求しているのかを判断し、文章を整える 事が大切です。 1、 「なぜですか」『その理由(原因)はなんですか。』と言った 問題には、『だから』『~なので』と言う具合に文末を整えます。 2、 『何のためですか』『その目的(ねらい)は何ですか』と言った 問題には、『~するため』『~する目的で』と言う具合に文末を 整えます。 3、 問題の条件はヒントである場合が多いので、気をつけましょう。 例えば「~に関連づけて」と言った場合、「~」がその問題のポイント である場合がよくあります。 以上の点に注意して、ここでは実際の理科の記述式問題を見てみる ことにしましょう。 --------------------------------------------------------------------- {化学の問題例}----------------------------- 水10.0gに食塩3.0gを溶かした水溶液から、食塩を取り出したい。 どのようにすればよいか。簡単に答えよ。 (考え方)---------- 水溶液から固体の溶質をとり出す方法は 1、 水溶液の温度を下げる。 2、 水を蒸発させる。 ところが、食塩は温度による溶解度の変化が小さいので、1の方法で 食塩を取り出 すことはできない。 (解答例)----------- 水を蒸発させる。 {物理の問題例}------------------------------- 凸レンズを使って実験をおこなうときは、実験装置を組み立てる前に、 凸レンズの中心から焦点までの距離をどのように測定するか。簡潔に説明せよ。 (考え方)------------ 軸に平行な光を凸レンズに通したときに、光は1点に集まる。この点が 焦点である。日光を凸レンズに通し、焦点に紙を置いておくと、紙がこげる。 焦点距離は凸レンズの中心から焦点までの距離。 (解答例)------------ 太陽の光を凸レンズで1点に集め、その点から凸レンズの中心までの距離を 定規で測る。 {生物の問題例}---------------------------------- 根から吸いあげられた水は、葉へ移動した後どうなるか。次の( )内の 2つの語を使って説明せよ。(葉緑体、気孔) (考え方)------------- 光合成に必要な条件は 葉緑体(光合成がおこなわれるところ)、水、二酸化炭素(原料)、光( エネルギー源) 蒸散とは水が水蒸気になって気孔から体の外に出ること。 (解答例)-------------- 葉緑体で光合成の原料として使われたり、気孔から水蒸気となって出て いったりする。 {地学の問題例}-------------------------------------- 寒い日には、部屋の窓ガラスの内側に水滴がつくことがある。これはなぜか。 『露点』ということばを使って説明せよ。 (考え方)--------------- 暖かい部屋の空気が窓ガラスによって冷やされる。すると水蒸気を含んだ空気の 温度が下がる。水蒸気を含んだ空気の温度が下がると飽和水蒸気量が小さくなり、 露点に達すると水滴が生じる。 (解答例)---------------- 水蒸気を含んだ部屋の空気が窓ガラスに触れて冷やされ、温度が露点以下に 下がって水滴となり、窓ガラスにつくため。 <目標達成の考え方>へ移動する。 ジャンル別一覧
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