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カテゴリ:映画
それは俺たちの命を救うのか。 それとも奪うのか・・・ 『ヒトラーの贋札』 監督・脚本・・・ステファン・ルツォヴィツキー 原作:アドルフ・ブルガー 出演・・・カール・マルコヴィックス、アウグスト・ディール、デーヴィト・シュトリーゾフ、アウグスト・ツィルナー、マルティン・ブラムバッハ、ファイト・シュテュブナー、セバスチャン・アーツェンドウスキ 他 【STORY】 1936年、第二次世界大戦中のドイツ。 パスポートや紙幣など、あらゆる偽造を行うプロの贋作(がんさく)師サリー(カール・マルコヴィックス)。犯罪捜査局の捜査官ヘルツォーク(デーヴィト・シュトリーゾフ)に捕らえられた彼は、マウトハウゼン強制収容所に送られる。 そこは犯罪者の送られる刑務所ではなく、ユダヤ人を対象にした収容所だった。 そこには、印刷技師のブルガー(アウグスト・ディール)、そして美校生のコーリャ(セバスチャン・アーツェンドウスキ)などユダヤ系の技術者たちが集められていた。 彼らは“完璧な贋ポンド札”を作ることを命じられる。 初めこそ成功しつつあったこの贋札作り。 だがやがて、彼らは自分の命を守るために使命を全うするか、正義を全うするかの究極の選択を強いられることになる…。 【解説】 ナチス・ドイツ国家による史上最大の贋札(がんさつ)事件と言われる、“ベルンハルト作戦”を題材にしたヒューマンドラマ。第2次世界大戦中のドイツ、ザクセンハウゼン強制収容所で、ナチスから紙幣贋造(がんぞう)を強制されたユダヤ系技術者たちの苦悩のドラマを描く。監督は『アナトミー』のステファン・ルツォヴィツキー。実際に強制収容所で贋造(がんぞう)に携わった印刷技師アドルフ・ブルガーの著書が原作となっている。 ちょうど記事を載せようとしていたら~ この作品が、第80回アカデミー賞外国語映画賞を受賞しました~ おめでとうございます~~~♪ 浅野さんの『モンゴル』は惜しかったですね~。 ジョニーも主演男優賞は取れませんでしたが~ノミネートされただけでも素晴らしいことだし。 『スウィーニー・トッド』は美術賞をとることが出来たので~とっても嬉しそうでした(投げキッスなんてしてたんだよね。) ヴァネッサと黒で統一した素敵なジョニーは、いろんなサイトで見られますので 今日は載せませんね~ 作品に戻ります。。。 この作品、タイトルに“ヒトラー”と入っていることと、扱っている題材から~もっともっと暗い内容だと覚悟していたのですが・・・ ナチの大虐殺に重きを置いているのではなく、あくまでも贋札作り。 そういうシーン(虐殺)もあるにはあるのですが~サラリと描かれていて、あまり印象に残らない作りになっています。 原作者であるアドルフ・ブルガーさんは、映画にも印刷工として登場しますが~ 奇跡的に生きて収容所を出られた彼は、「この事実を多くの人に伝えるのが義務だと思い生きています。」と語り~ 『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』を執筆しました。 ドイツでは25歳以下の若者を対象に講演会なども行っているそうです。 私が最も苦手なジャンル、ナチの収容所が舞台ということで~かなり構えて観ていたのですが~ まず冒頭、戦争の影は微塵も感じさせないプロローグ。 お金をたくさん持った主人公サリーが豪華ホテルで美しい女性と出会います。 彼の腕に記された番号を見た彼女は 「強制収容所に?」と尋ねます・・・ そして物語は遡り~ 贋作作りで稼いでいた、サリーが捕まり~生きては出られないであろう収容所での生活。 結核など移る病気になれば、治療どころか即刻殺されてしまう。 目的をひとつに命がけで贋札作りに励むのは~誰の為だろう? 完璧なものが出来れば~それは自国を有利にすること=戦争が長引き~別れ別れに収容所にいる家族を失うこと。 かといって作れなければ~すぐに自分も殺されてしまう。 常にそのジレンマと闘いながらの、贋札作り。 閉じ込められている彼らの壁1枚隔てた場所では~毎日毎日繰り広げられる殺戮。 でも・・・緊迫感あふれる内容なのに~どこかで息をつける。 この作品の魅力は、そこにあるのかもしれません。 ラストも粋な終わり方。 音楽も美しいです・・・ 切なく、苦しい映画ではあるけれど・・・決して重いだけの映画ではない。 あくまでも真実の“ベルンハルト作戦”を描いたエンターテイメント作品。 フィクションですが~限りなく事実に近いものになっているようです。 役者さんは、ほとんど知らない方ばかり。 主演のカールさんも存じ上げないし・・・ごめんなさいってカンジです。 一瞬『リトル・チルドレン』のジャッキー・アール・ヘイリーさんに似てる~と思った。 カジノで出会う令嬢が~チャップリンのお孫さん、ドロレス・チャップリンだそうで・・・ 個性的な美女でした。 マリー的お気に入り度 ・・・ ★★★★★★★★☆☆ (賞をとったのも納得。) マリー的涙度数 ・・・ ★★★★☆ (号泣というカンジは、ないのです。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月21日 21時53分23秒
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