チョコを渡しに。
翌火曜日、チョコレートを渡しに出かけた。新病院なった元主治医の先生のもとへ。この冬は寒い。去年は春のコートでも平気だったのに。まだ未完成の病院はバス停から病院の受付までの動線が悪い。とてもきれいな病院の中に潜入。脳外科はどこかな?なるべく怪しまれないように院内を巡る。受付のお姉さんに病院のパンフレットももらった。上のほうに食堂もあるのか。行ってみよう。飲食ご自由にどうぞと書いてあったので駅前で購入したパンとおにぎりを食べた。そろそろ脳外科の前に行ってみようかな。まだ、患者さんがたくさん待っている。待つかな?ベンチの端のほうに座っていたら脳外科の扉が開いて先生が立って出てきた。「○○さんどうぞ。」え!!先生が出てきて呼ぶの?見たでしょ?見たよね。しばらくして次の患者さんが同じように呼ばれた。そして私のほうを見て「こんにちは。」と言った。「こんにちは。」うける~。ばれてしまった。なんだかおもしろくて恥ずかしくてくすくすとずっと笑ってた。すると次に私が呼ばれた。「ぷりにゃんおいで。まだまだ終わらないから。」なんだかごめんなさい。きれいな診察室の中に入った。「わざわざありがとう。お仕事はパソコン教室だっけ?」「はい。」「ご主人は仕事続いてる?」「おかげさまで頑張ってくれてます。」「ご両親は元気?」「はい。」いつもの会話をした。今日は先生が眼鏡をはずしていた。「私は元気だよ。」いつも手紙に無理をしないでねって書くからかな?眼鏡をかけてない先生はこれまた素敵だった。目の周りが赤く見えた。花粉症かな??「今年の冬は特に寒いね。」「はい。ものすごく寒いです。」私の知らない看護師さんがなんだ?という雰囲気で一人様子を見に来た。続いてもう一人様子を見に来た。そりゃそうだろう。ここに通ってるわけでもないのに診察室に入ってしまったよ。一年に一度だけ会いに来るよ。先生がこの病院にいる限り。それくらいは許してください。外はものすごく寒いけど心はぽかぽかになった。さて、お昼を食べに行こう。一昨年にいった店に歩いていこう。心に決めていた。