clair de lune

2009/12/18(金)22:23

kink 歪(ゆが)み

こころ(258)

 横殴りの風が、雪を舞いあげ襲いかかる。 秋田には、予定より少し遅れて到着。 革靴なので、雪に脚をとられながら 転ばないように歩いた。  八戸から盛岡を経由して、秋田へ。 その間、絶え間なく着信する携帯の電源は 秋田に到着する前に切れた。 留守にしている東京は なんだか雲行きが怪しくなっている、と部下は言う。 こっちは、本当の空模様が怪しいぞと コートの襟を立てて、ホテルへ入った。  珍しく、早めに着いたので 外で食事をして、ホテルへ戻り 軋(きし)む身体が限界なので、整体を頼んだ。  「すごいですね、こんな状態で偏頭痛しませんか?」 と言われ  「そんなの、通り越してるんですが...」と。  「もう、体中 歪みがひどいですね!」 と、ゴリゴリ音をさせながら、ほぐしていく彼女。  「身体の歪みは、ほぐしてもらえるけど  精神(こころ)の歪みは、どうしようもないから  まだ、ましなんです」  と何だか、わけの分からない呪文を  うわ言の様に吐き出して、浅い眠りにつく。  精神(こころ)の歪みは、根が深く 蓄積されると、たちが悪い。 だから、身体は酷使しても 心は、何処かに、誰かに救いを求める。  そして、特に用事はないが 彼女にMailしてしまう。  いつも傍に居ないけど 居れないけど、近くに感じ 立ちすくんだ時に、支えてあげる 急かすことなどなく 励ましも上手(うま)くないけど 支えてあげられる。  そんな存在になれたら きっとお互いに、心が歪むことはない。  冷え込む東北の夜空を、窓から眺め X'mas に逢えたらいいな いや、逢えるように、段取りをしようと決めた。   

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