2011/07/26(火)07:01
我が家の問題 奥田英朗
★★★☆
平成の家族小説シリーズ第2弾!
完璧すぎる妻のおかげで帰宅拒否症になった夫。両親が離婚するらしいと気づいてしまった娘。里帰りのしきたりに戸惑う新婚夫婦。誰の家にもきっとある、ささやかだけれど悩ましい6つのドラマ。
我が家の問題
2011年7月発行 集英社 278p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
どうやら夫は仕事ができないらしい。-あなたの家にもきっとある、ささやかだければ悩ましい問題。
【目次】(「BOOK」データベースより)
甘い生活?/ハズバンド/絵里のエイプリル/夫とUFO/里帰り/妻とマラソン
感想 ★★★☆
『家日和』につづいて
家庭のことについて描かれた短編集。
どこの家庭にでも起きそうなこと。
(最後の「妻とマラソン」はなかなかないかも)
そんなお話を楽しみました。
「甘い生活?」・・・世話をやいてくれる妻を持った
新婚家庭の夫の悩み。
「ハズバンド」・・・社内野球大会で
夫は仕事ができないのかも、と気付いた
妻の悩み。
「絵里のエイプリル」・・・両親が離婚するらしい、と気付いた
女子高生・絵里は周りに
それぞれの家庭事情を尋ねて回る。
「夫とUFO」・・・夫がUFOを見た、と言い出した。
そのとき、妻はどうする。
「里帰り」・・・結婚1年目にそれぞれの実家に
帰省することをめぐる物語。
「妻とマラソン」・・・直木賞作家の夫をもつ妻の孤独。
どのお話も 全部が全部そうでなくても
ちょこっとずつ我が家にあてはまるかも、と
思わせてくれる家族間の感情の行き違いや労り。
みんな真面目に「我が家の問題」に取り組んでるのが
いいですね。
『家日和』は去年文庫化されました。
集英社文庫の「ナツイチ」にも入っています。
家日和