それでも彼女は歩きつづける 大島真寿美
★★★映画監督・柚木真喜子が海外の映画祭で賞に輝く。彼女について、一緒に脚本を書いていた志保、交際相手を奪ったさつき、妹の七恵、幼なじみ亜紀美、事務所の社長・登志子、映画で主演した十和の6人が真喜子を語る。それでも彼女は歩きつづける2011年10月発行 小学館 250p【内容情報】(「BOOK」データベースより)有名映画監督となった柚木真喜子。自由奔放な彼女に人生を左右される6人の女性たちの心の揺れを描いた連作小説。【目次】(「BOOK」データベースより)転がる石/トウベエ/チューリップ・ガーデン/光/伸びやかな芽/流れる風/リフレクション感想 ★★★ 映画監督・柚木真喜子が賞をとったというニュースに触れた 彼女に縁のある6人の女性。 憧れや嫉妬や困惑などそれぞれの感情が柚木に対してうずまく。 6人の彼女たちの そんな心の揺れ動きが描かれることで 柚木自身は姿をあらわさないのに なんとくっきりと彼女の真実がみえてくることか。 感嘆しました。 また 6人の女性は柚木について考えをめぐらすことで、 自分についても考える。 最後に映画で主演した十和のその後を描いた 「リフレクション」という物語がのっています。 ここに書かれている「リフレクション」は十和一人のものだけど、 他の彼女たち一人ひとりにも「リフレクション」があるのだろう。 もしかしたら読者にもあるのかもしれませんね。