飲めば都 北村薫
★★★★仕事に燃える文芸編集者・都の酒とゲラの日々。酔って記憶をなくしたり、の酒飲みエピソード満載、編集者魂がたぎる、リアルな恋のものがたり。飲めば都2011年5月発行 新潮社 356p【内容情報】(「BOOK」データベースより)日々読み、日々飲む。書に酔い、酒に酔う。新入社員時代の失敗、先輩方とのおつきあい、人生のたいせつなことを本とお酒に教わった-文芸編集女子小酒井都さんの酒とゲラの日々…本を愛して酒を飲む、タガを外して人と会う、酒女子の恋の顛末は?リアルな恋のものがたり。感想 ★★★★ 出版社の文芸雑誌部門で働く小酒井都さんが 主人公。 飲んでいる間に仕事をしているのか、 仕事をしている間に飲んでいるのか。 酒の席で 作家さんや先輩編集者や 同僚や後輩と 様々な語らいと間違いを繰り返す 豪快な日々。 もちろんお仕事も情熱をもって全力投球! 私たちが普段読んでいる本を作っている 出版社の内幕が 少しわかったような気がします。 作家さんだけでは本は出来ないことに 今さらながら 気がついたりして。 きっとどなたかモデルがいらっしゃるんだろうなぁ。 と思えるほど リアルな編集者の日々。 編集者同士の会話が知的で薀蓄にあふれていて 駄洒落もあるけれど 楽しくて そこに交じって ずっとずっと会話を聞いていたい。 都さんが明るくて誰からも好かれて前向きで でも 失敗も多くて、という 愛すべき人物だったので とても楽しく読めました。 北村さんの文章も上品で とても読みやすい。 続編が出るといいなぁ。