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ぴょんぴょん堂

ぴょんぴょん堂

履物について

私がまだ小さい時は近所に履物屋さんがありました。
と言っても小さい時下駄を履いていた訳ではないのですが・・・。
需要がなくなってきた履物屋を引き継ぐ後継者も無く 
だんだん職人さんが年を取って その代限りで廃業するケースがほとんどで
いつの間にか 家の近所には履物屋さんが1件もなくなってしまいました。
私は年中下駄を履くので やはり近所に履物屋さんがあると 
大変嬉しいのですが 残念ながら少し遠くまで行かなくてはいけません。
知っている街中の履物屋さんは どこも後継者が無く 
今後はどうなってしまうのか・・・。
贅沢品になってしまったせいか 挿げ代も結構高くとられてしまいますので
鼻緒を挿げ替えたり ゴムを貼り直してもらったりという事が
気軽に頼めなくなってきました。
鼻緒を挿げてくれる方も高齢の方が多く
あと十数年で 鼻緒すげができる人は
この辺りにいなくなってしまうのでは?という不安もあります。

アンティークの鼻緒や台はかなり凝ったものも多く見かけますが
お店に並んでいる現代物で 正直これは何としても欲しい!
という代物にはあまり出会った事ありません。
鼻緒も素敵だなーと思って値札をめくって見ると 腰抜かす程高額で
すぐに諦めてしまいます。
豪華一点主義で本当に気に入ったものを値段にいとめつけずに買うのも
一つの手かもしれませんが 私はトータルコーディネートで
鼻緒の色や台まで合わせたいので このようにはできそうにありません。
その分 数は沢山あるので 着物でお出かけする時に
合う下駄が無い!という事はありません。

履物に対する不満は結構あるのですが
まずは爪カバー。これは今は幅広の下駄が結構あるので
それに対応したカバーが欲しいという事です。
私は足の幅が少し広いのでカバーをつけると びろーんと
広がってしまい アンティークのものは途中で縫い目が
ほつれてしまった事もありました。
それ以来古いカバーは縫い目の部分を強力接着剤で補強してから
使うようにしています。
それに私の歩き方が乱暴なせいか 裏を釘で止めてもらっても
外れてきたりしました。
それ以来履く前に 釘が外れていないかとか 
取れそうになっていないかと確認するようになりました。
東京の問屋さんに今のカバーは広がってしまう事や
幅広の下駄に対応するカバーをオーダーしたいとお話をしたら
「そんな苦情はきたこと無い!」と言われてしまいました。

欲しいものが売っていないというのは とても残念です。
贅沢品になってしまった今だからこそ 携わっている方々が
お客のニーズに合った素敵なものを提案・提供して欲しいものです。


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