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QBスニーク

プロトロンビン時間(凝固系検査)

『正常値』
○プロトロンビン時間[秒]:10~12(正常対照との差2秒以内)


【血液凝固因子】


 血液が固まるには,血小板以外にも多くの血液凝固因子と呼ばれる物質が必要である.凝固因子はⅠ~ⅩⅢ(Ⅵは欠番)まで,12の因子が知られている.


【血液の凝固機序】


 血液の凝固機序には,血管内で起こる凝固(内因性という)と,血管外にもれて組織内で起こる凝固(外因性という)があるが,いずれも.プロトロンビン(Ⅱ因子)がトロンビンに変わり,このトロンビンがフィブリノーゲン(Ⅰ因子)を水に溶けないフィブリンに変化させることで血液を凝固させる.


【プロトロンビン時間検査】


 プロトロンビン時間検査は,外因性凝固系Ⅱ(プロトロンビン),Ⅴ,Ⅶ,Ⅹ因子を総合的に検査する方法である.また,Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子は,肝細胞においてビタミンKの存在下で合成されるので,プロトロンビン時間の測定は,肝機能を検査する有力な方法の一つとしても実施されている.



【プロトロンビン時間検査の問題点】


 プロトロンビン時間の検査は,採血および手技上,困難な点が多く,比較的バラツキが多い(再現性にやや乏しい)検査の一つである.したがって,一回の検査だけで異常と出たとしても必ずしも信用できない.必ず正確に(採血を含めて)再検査することが必要である.


【プロトロンビン時間延長の原因】


 プロトロンビン時間の延長は,前述のように外因性凝固因子と呼ばれるⅡ,Ⅴ,Ⅶ,Ⅹ,およびフィブリノーゲン(Ⅰ因子)の単一または複数の因子の欠乏が原因である.先天的な因子欠乏症もあるが,これはきわめてまれで,後天的な疾患によるものが大部分である.
 Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子は,肝細胞でビタミンKの存在下に合成されているので,ビタミンK欠乏あるいは肝障害によってこれらの因子の産生は低下し,ひいてはプロトロンビン時間が延長する.
○肝障害では,肝硬変や劇症肝炎,急性肝炎などが原因となって延長する.劇症肝炎の場合は,プロトロンビン時間40%以下が診断基準の一つとなっている.
○ビタミンK欠乏は,潰瘍性大腸炎などによる吸収障害や,閉塞性黄疸による胆汁流出障害に伴ってみられる.また,新生児のビタミンK不足などがある.
 さらに,プロトロンビン時間延長は,心臓病(弁膜症や不整脈)の際に,血栓予防薬として用いられているワーファリンという抗凝固剤服用時にも見られる.
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