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QBスニーク

LDH

『正常値』
○LDH[単位]:120~500


【LDH】

 LDHは,乳酸とピルビン酸との変換を触媒する酵素で,身体のあらゆる臓器にほぼ同等の濃度で分布している.したがって,どの臓器が障害を受けても,組織(細胞)の崩壊の程度に応じて,LDHは上昇する.すなわち,LDHは臓器による特異性が低いのである.
 だから,LDHの上昇がどの臓器に由来するのかを推定したり,特定することができない.逆な見方をすれば,LDHが上昇していれば,身体のどこかの臓器に損傷があることを示すシグナルになるということにもなる.
 LDHの測定値は,年齢,運動量,その他いろいろな要因で,生理的な変動を見ることが知られている.例えば,出生直後は成人の2~10倍の値を示すが,次第に低下して14歳前後で成人値となる.性による差はない.ただし,女性の場合,妊娠後期となって上昇し,出産前には2倍になる.
 また,軽作業でも10~20%上昇する.過激な運動(水泳,ジョギング,スキーなど)ではさらなる上昇を見る(2倍にもなることあり).
 さらに,前述したビリルビン,GOT同様,溶血(赤血球が壊れる)があるとLDHは軽度の上昇をみることがある.


【LDHの上昇がみられる疾患】

 LDHの上昇のみでは,障害を受けた臓器を特定することはできないので,他の酵素(GOT,GPT,ALP,CPKなど)の検査値と組み合わせて診断が行われる.
 ●肝臓病・・・急性肝炎,慢性活動性肝炎,肝癌(通常,肝硬変や慢性非活動性肝炎では上昇しない).
 ●悪性腫瘍・・・膵癌,大腸癌,胃癌,肺癌,胆のう癌など(癌の大きさに比例して上昇する).
 ●心肺疾患・・・急性心筋梗塞,うっ血性心不全,肺梗塞など.
 ●血液疾患・・・悪性貧血(高度上昇),白血病,溶血性貧血,悪性リンパ腫,伝染性単核症など.
 ●その他・・・筋ジストロフィー,皮膚筋炎,腎梗塞など.


【5種類のアイソザイム】

 LDHには,LDH1~LDH5までの5種類のアイソザイム(同じ反応を触媒する酵素であるが,分子構造が異なり,物理・化学的性状に相違をみる酵素群をいう)がある.臓器によって含まれるLGHのアイソザイムの割合(アイソザイム・パターン)が異なっているので,アイソザイムを調べることにより,ある程度,どの臓器に障害があるかを推定することが可能である.
 ●LDH1・・・心筋梗塞,悪性貧血で高度の上昇を,溶血で中程度の上昇をみる  ●LDH2・・・筋ジストロフィ肺梗塞,溶血で中程度の上昇を,心筋梗塞,転移性肝癌では軽度の上昇をみる.
 ●LDH3・・・肺梗塞で中程度の上昇を,筋ジストロフィーおよび転移性肝癌で軽度の上昇をみる.
 ●LDH4・・・急性肝炎および転移性肝癌で軽度の上昇をみる.
 ●LDH5・・・急性肝炎で十度の増加を,転移性肝癌で中程度の上昇をみる.
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