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マンジオカ伝説
むかし、権力のあるトゥシャウア(Tuxaua)部族長の娘が、
不可解な妊娠をしたため、部族から追放され、遠く離れた地のバラックで暮すことになりました。
親身になってくれた親戚が時折食物を持って来てくれて、
なんとか子供を生むことが出来ました。
生れた子はとても色白で美しい女の子で
「マニ」
と名づけられました。
出産の噂は遠くまで伝わり、部族超のトゥシャウアも怨み辛みを忘れ、
幾つもの河を渡り娘に会いに行きました。
族長が孫娘に会ったとき、その愛らしさ魂を奪われるほどに感動しました。
その後、その子供は皆に愛されすくすく育ちました。
悲劇はマニが三歳になったときに起こりました。
マニは病気一つしたことなかったのに、急死しました。
母親は信じられぬ出来事に我を失うほど泣きました。
それまで暮していたバラックの近くに我が子の亡骸を埋めました。
マニの墓の上に泣き崩れ何時間も、何時間も涙を流しました。
そして、泣き疲れたその目で
-涙を流したマニの墓から-
ある植物が芽を出すのを目撃したのです。
その植物は、見事に育って土の中から太い角のような形をした根を見せておりました。
その話を聞いた部族の皆も見に来ました。
それを掘ってみると、中身はとても白く、みずみずしく、皆で食べて見ることにしました。
皆は亡くなったマニからの奇跡の贈り物だと言って、とても喜びました。
その後、その植物はアマゾンの奥地のインディオにとっては大事な食料となりました。
現在に至っても、アマゾンの地域では主食として知られています。
Mandi = Mani (子供の名前)
oca = aca (角のような)
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