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2005.09.11
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カテゴリ:思うこと
20世紀中には実現不可能とされていた青色発光ダイオードの実用化に世界で
初めて成功した、中村修二さんの講演会を聞きました。

科学にはうといのですが、どの分野であれ、第一線で活躍する一流の方のお話
を直接聞くことができるのは貴重だと思って、出かけていったのです。

現在はアメリカの大学の教授である中村さんの視点から、日米のいろいろな違い
を聞けたのは、とても興味深いものでした。

会社第一主義である日本では、これほどの仕事をしても技術者が正当に評価され
ません。現に、会社を辞めた後も国内ではどこからも誘いがなかったそうです。
逆にアメリカの大学や企業からは高額の報酬を提示されたとのこと。

能力を正当に評価しないのは研究者に限らず、医者でも同じこと。すぐれた研究
論文があっても、○×教授の系列であるとか、△○大学の卒業でない、など
業績とは無関係の要素の方がずっと強いので、教授選などでは能力は関係ない
といってもいいほどなのです。

皆と同じことをよしとする日本では個性や独創性を養う教育をしないため、
なにか一つに優れているけれども組織にはなじめない人を排除してしまう傾向
があります。

正当な評価が得られないために、天才肌の人やすぐれている人がたくさん
国外へ出ているのが現状です。中村さんもその典型だといえるでしょう。

こんなにもったいないことはありません。システムや慣例はなかなか変るもの
ではありませんが、将来の日本のことを真剣に考えるのであれば、優秀な人材
が国内にいられるような環境が一日も早く整うことを切に願っています。






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Last updated  2005.09.11 22:38:02
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