カテゴリ:マンガ
昨日の赤塚不二夫つながりという訳ではないのですが、
先週は個人的に注目しているマンガを3冊買ったので、 その話題を少々。 ◇まずはいつも発売される度にここで紹介している「岳」です。 ちょっと前に7巻が発売されました。 ![]() 今回はあまりドラマチックな展開はありませんが、 どれもスッキリとまとまっていて、作者の成長(生意気な言い方ですが)を感じます。 特に「頑張れる時」。 一言でいうと「全力で救助に行ったけど間に合わなかった」という内容。 ものすごい単純な話のですが、キャラクターの会話や動き、表情、 そしてマンガ全体のリズムがしっかり締まっていて、 とてもいい具合に仕上がってるなあ、と感じました。 そして最後のコマでのしっとりとした開放感。 この話は今回のお気に入りです。 ◇次は御大、諸星大二郎の最新作「バイオの黙示録」。 ついこの間「栞と紙魚子」のシリーズ最新作が出たと思ったら、 また出ました。 活動期(?)に入ったのでしょうか。 ![]() これはもう、間違いなく傑作。 もっともこの人の作品は全部傑作なのですが。 ちょっと贔屓し過ぎか。 もともと作者はデビュー以来、人がいろんな物質の混じりあう、 というテーマを一貫して描き続けてきた人なので、 その意味では遺伝子の話はまさにピッタリ。 むしろ、今までなんで描かなかったんだろう、と言えるくらい。 私も読んでから気づきました。 なので話はつまらないワケがありません。 まあ、この人の場合は固定ファンが多い(たぶん)ので、 説明は不要でしょう。 もちろん、ファンでない人にも絶対にオススメです。 絵にクセがあるので、絵から入る人は評価が分かれるかもしれませんが、 マンガ界を影で支える実力派の面白さ、ゼヒ味わって欲しいです。 ◇最後にちょっと異色、というか単に個人的にファンというだけなのですが、 玉井雪雄の「オメガトライブ」の最終巻です。 ![]() 「IWAMAL」でこの人のファンになったのですが、 この話もかなり踏み込んだ設定になっていて、 表面的に流れるだけのマンガでなく、読み応えのある作品を描く人です。 ただ、この「オメガトライブ」はちょっと踏み込み過ぎたかも。 あまりに構成をいじり過ぎて収集がつかなくなったのをムリやり纏めた、 という感じがしないでもありません。 永井豪(とダイナミックプロ)がよくヤってしまうパターンでしょうか。 あと、実際はもっと緻密に話を作ってあったのに、 途中で打ち切ることになったのでこうなった、という気配もします。 最後があまりに駆け足なので。 まあ、この辺の事情は業界人ではないのでサッパリわかりません。 なんとなくそんな感じがする、というだけです。 終わり方がそれまでのストーリー展開からすると、 3次関数のグラフのように物凄い加速を見せた後、 サクっと収束してしまいました。 いや、ちゃんと纏まってはいるんですけど。。 例えば岩明均の「七夕の国」。 もう一山盛り上がりが欲しかったという人もいれば、 あれはあれでしっかり纏まっていてよかったという人もいると。 そんな感じの終わり方でした。 でも話の内容からいって終わるとしたらあれしかないかな。。 まあ、この人は先にも触れたように、しっかりと話を創れる人なので、 次回作も期待しましょう。 あと、この人の作品では何といってもやはり「IWAMAL」。 動物マンガの金字塔です。 マンガ好きも動物好きも、ゼヒ読んでいただきたい! このマンガはもっと評価されていいハズ。 せめてこの場では大アピールさせていただきます。 ◇ というわけで、先週は何故か注目マンガを一気に読むことになってしまいました。 それはそれで嬉しいのですが、こうなると次までの空白がツライ。。 今楽しみにしているのは、上で紹介した以外では「ホーリーランド」なのですが、 これも次が最終巻とか。 どーしよー、楽しみなマンガが全部終わってしまうぅぅ。 星野之宣、谷口ジローは出たら買うとして、 他に面白いマンガを探さなければ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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