りぶらりだいあり

2018/05/09(水)22:02

『Missデビル』『崖っぷちホテル』を観た

映画を観たよ(938)

2018年春シーズン放映のドラマで,観続けているものの感想を述べる。 ーーーーーーーーーーー 『Missデビル 人事の悪魔』:憧れの共亜火災保険に入社できた斉藤博史は,新入社員研修を担当する人事コンサルタントの美女・椿眞子の指導の苛烈さに驚く。なんとか研修を切り抜けた博史が配属されたのは〈人材活用ラボ〉。そしてそこの室長はあの椿眞子だった。彼は彼女の命令で,各部署へ研修生として赴き,そこでリストラすべき人材を選別するように指示されるのだった。 ・・・妖怪人間ベラ,じゃなかった,椿眞子を演じる菜々緒の魅力で成り立っているドラマだ。まだいろいろな謎があることが仄めかされているが,会社の問題を指摘するのか,菜々緒の過去を語るのか,はっきりした方がよいと思う。 このドラマの共亜火災は,大企業なのだが,裏では粉飾決算で経営危機にあるということだ。それに対して各部署から1名のリストラをする,というのが”人事の悪魔”の計画で,それが会社的には驚きらしいのだが,リストラを実体験として経験している身としては,時代遅れとしか感じられない。 会社の立て直しで,人件費の固定費を何パーセント削減しても大した効果はないだろう。事業ごとに切り放して,必要に応じて売却をするのがセオリーだと思う。 会社を立て直すのは経営者であって,人事ではない。贅沢な本社ビル,仕事をしていない会長なども,最初に整理すべき対象だ。とにかく,感覚が20年近く古い。 まあ,菜々緒のドSっぷりを見るために観続けるけど。(笑) ーーーーーーーーーーー 『崖っぷちホテル!』:伝統はあるのに億単位の負債を抱え,倒産寸前の〈ホテル・グランデ・インヴルサ〉。自信のない総支配人,ホテルを売ろうとしている副支配人,手抜きばかりの料理長,笑顔のないフロント。だがそこに,浮浪者のような青年が訪れたことで,彼らの運命は少しずつ,だが確実に変わっていく。 ・・・三谷幸喜に憧れているんだよなあ,ということが伝わってくる。幸いにして,予算はきちんとあるようなので,セット,ロケともにしっかりと重みのある空間で撮影しているので,伝統あるホテルの物語としては説得力がある。 ダメダメなスタッフに困っている総支配人の元に現れた,不思議な青年。彼の素朴な提案で,バラバラだったスタッフがまとまっていくーーという流れになるのがあまりにも確実に予想できるので,なんだか微妙だ。 先が読めるので,よほどうまい脚本や演出がないとついていけないのだが,3話を観てもそれが現れない。毎回,「もうやめようかな」という気持ちになるベタベタのドタバタがあって萎える。 謎の青年を演じる岩田剛典は相変わらず謎だが,支配人役の戸田恵梨香はやはり女優として魅力的だ。 他にも光っているのが,シェフを演じる中村倫也と,パティシエ役の浜辺美波だ。最初は2人とも演技がモノトーンだと思ったが,なかなか良い味わいを出していて面白い。 もうゴールは見えているので,その中でどんな変化球を出して来るのか,それが(それだけが)楽しみだ。

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