りぶらりだいあり

NHKで放映されていた落語をテーマにしたドラマを観た。

〇ストーリー
弟子を取らないことで有名だった有楽亭八雲が，1人のチンピラ・与太郎を気に入り弟子とした。与太郎が粗相をした時に，八雲は戦前からの長い長い話を始める。それは・・・

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マンガ原作を読み，アニメ版を観て，そして今回のドラマ版を観た。正直，どれもよく出来ていた。

ここ毎年，正月は新宿で映画を観ているが，寄席の末廣亭に100人もの行列が出来ているのを見て，どこか安心する。日本の伝統文化がきちんと評価されているのはとても良いことだと思う。

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原作が雲田はるこなので，戦前，戦中，戦後を通じた落語の衰退と復活，そしてテレビに押されつつある時代を描くかたわらで，助六と八雲という2人の若者の関係を丁寧に描いている。

これが凡百の描き方ではなく，生い立ち，そして落語のタイプを含めての対比と因縁があり，立派な歴史ドラマとなっているのがこの作品の厚みだろう。見事である。

どのバージョンでも，キモとなるのが破天荒な助六を演じる俳優だ。アニメ版では重鎮・山寺宏一が演じていたが，ドラマ版ではミュージカル界から山崎育三郎が演じていた。どちらも素晴らしい出来だった。

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NHKの『超入門！落語 The Movie』を録画しているので，いくつかの演目は知ったものだ。『死神』『芝浜』はそれで，この作品でも重要な役割を果たしているので，それを知っているのは大きい。

ちょっとそうした予備知識はあった方が良い。

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一方で，終盤の現代編は必要だったのかな？

一部のエピソードがきちんとまとまるためには必要だったのだろうけれど，大きなテーマから小さな個人エピにドラマが格落ちしている気がした。

いろいろNHKには批判を述べているが，こうしたドラマをきっちりと時間をかけて製作していることには間違いなく脱帽だ。