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2019.12.11
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
伊坂幸太郎のイラスト付き小説を読んだ。

〇ストーリー

食品会社に勤める岸は,異物混入を訴える事件に巻き込まれ奮闘する。やがてその疑いは晴れ,その過程で岸は,政治家の池野内と若手俳優の小沢ヒジリと知り合う。池野内は彼ら3人が,眠っている時に別世界でモンスターを退治するパーティを組んでいると主張するのだが,岸は納得しない。3人はある事件を乗り切り,そして15年後,再び・・・


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いろいろなことが説明されず,もやっとしたままなのだけれど,メインのストーリーはきちんときれいにまとまって終わる。ある意味,最近の伊坂幸太郎を体現しているような作品だ。

主人公はワリと普通の人物なのだが,彼の妻(ないし恋人)は行動力があってポジティブで,と,伊坂作品らしさは強く出ている。

主人公のクセのなさに比べて,彼の近くにいる女性たちが傑出しているのも魅力だと思う。


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さて今回の”もやっとポイント”の一番は,主人公3人が夢の中で冒険を重ねる異世界は何なのか,ということに全く説明がないことだろう。

思い起こせば,初期の伊坂幸太郎作品から最近の作品との差はここだ。初期は全てにきっちりと説明が付き,パズルを解いたような爽快感があった。最近は,そこそこの謎であっても,物語の本質と関係が無ければ,必ずしも解かれない。その代わり,ストーリーの流れの方が優先されている気がする。

おそらく,主人公にフォーカスして心の動きを追うとか,カラクリが分らなくても問題ないことが世の中には多い,という辺りが影響しているのだと思う。

一時期の,伊坂印の世界観が共通していた作品群は実に居心地が良かったが,作者自身がそこから先へ行くべきと感じているのだろう。


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この作品の新しい仕掛けとして,何ページにもマンガ風のイラストエージが挿入されていることがある。ちょっと読んだ記事で,これが謎解きのヒントになっているというものがあったので,一所懸命に目をこらしてしまった。

だが,これはアクションシーンを描くのは映像が一番シンプル,という伊坂の発送からだった,というだけらしい。もそっとした画風で,剣と魔法のファンタジーっぽい世界で冒険する3人が描かれる。

たぶん素直にマンガ風イラストとして楽しめば良いのだと思う。


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終盤になるほど,と思うのはさすが伊坂作品だけれど,精緻なクロックワークの驚きではなく,いくつも投げていた伏線が多少ぶれつつも,ふんわりとつながる,という流れは上品だと思った。













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Last updated  2019.12.11 10:00:08
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