2020/08/08(土)19:15
『アルプススタンドのはしの方』を観た
高校の演劇部の作品から,舞台作品,そして映画と大躍進をした作品を観た。
〇ストーリー
自分の高校を応援するため甲子園に来た,演劇部員の安田あすはと田宮ひかるだが,応援のテンションについて行けずに外野スタンドの端っこに陣取る。そこには,野球部だったが同期の園田にすべての面で勝てず退部をした藤野がいた。さらにずっと学年成績一位だった成績を吹奏楽部部長の久住に譲り,憧れていた園田が久住と付き合っていることを知った宮下めぐみが来る。4人の気持ちは,試合の流れとともに,徐々に変化し,そして・・・
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連休で避暑も兼ねて,姉と映画を観に行った。
この映画は,メジャー系とマイナー系の配給会社の両方でかすかに配給されている。上手くすると,近くで上映されているので,ぜひチェックしてもらいたい。
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舞台劇から映画に移行した作品の例にもれず,限られたセリフと演技で状況を表現しようとする流れがある。映画版とした場合,それをどのようにアレンジ整理するかがキーとなると思う。
この作品では,舞台版ではアルプススタンドの座席だけで物語が完結する。映画版では,それに加え複数の撮影場所があるが,とても控え目で好意的に感じた。
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テーマは明確だ。高校3年という時期に,何をしていれば満点で,何をしてなければ減点なのか?
で,当然,そんなものは相対的にぶれるのだが,このスタンド席にいる4人の中で,ぶれつつも赤裸々に語られるのが良い
個人的には高校時代はフツーの運動部だったけれど,野球部,サッカー部のメジャー系に比べれば,高校からの扱いの軽さは間違いなくあった。まあ,この辺りは故人の体験に基づくので評価は難しいと思う。
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物語の流れで,登場するキャラクターが抱えるわだかまりは,次々と明らかになる。その一つ一つがリアルで,現役の人々には突き刺さるのだと思う。
そうしたことを超えて全体的に前向きな流れとなってくれたのは良いと思う。
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75分と短い映画だけれど,舞台出身としてぜひとも応援したい作品だ。
オススメで是非観てもらいたい。