Over the Rainbow ―るうのつぶやき―

2013/06/17(月)00:14

貴婦人と一角獣展 行ってきた

カルチャー(25)

もう10日以上経ってしまいましたが、貴婦人と一角獣展に行ってきました。 パリで見て以来2回目です。 パリの中世美術館は15世紀の館と古代ローマの公共浴場の遺構を利用して建てられていて、石造りです。 なんとなくひんやりした感じの建物で、歩いていると当時の感覚がなんとなくわかります。 薄暗い室内 装飾品は明るいはっきりした色の方がわかりやすい。 冷え冷えとした石造りの館はすき間風がはいっただろう。 それを防いだのがタピスリーだった。 防寒用の実用品。 実際の中世の城には窓などなかったから、灯りとりから光が入り、煙出しにもなっただろう。 焼肉の臭いがこもっていただろう。 肉食人種のご馳走は肉、肉、肉のオンパレード。鹿肉、猪肉、雉肉、見た目の美しい孔雀肉、白鳥肉...。 狩猟は遊びではなく、食糧確保の手段だった。 また、戦の練習にもなった。 主人が戦に出かけたときは奥方が城を守った。 奥方と、城の騎士は主人がいない時、どうしていたのだろう。 ひたすら純愛を誓い、でも、奥方に指一本触れてはならない。 宮廷愛、あるいは宮廷風恋愛  が 流行った。 美しい貴婦人に愛を捧げる騎士、をテーマにした詩が流行った。 まあ、実際のところ、貴婦人と騎士の間柄は、 相撲部屋のおかみさんと力士 という感じだったのではないだろうか、  と私は思ってます。 貴婦人と一角獣は何を表しているのだろうか。 一角獣を捕えるためには純潔な乙女を餌として引き寄せる。一角獣が乙女の膝に頭を乗せ、安心して眠ったところを猟師が捕える。 子どもの頃から、この狩りの仕方には全く納得いかなかったし、今も納得できません。 かわいい一角獣をだます乙女なんてロクなヤツじゃない! このタピスリーのユニコーンは貴婦人に飼われているようですが、捕まって角を取られるよりは幸せだったんだろうか? つらつら、巨大なタピスリーを見ながら思ってました。 一角獣は欲望を表す角はphalic symbolである などと言われているけど、 そんなのど~でもいい! ユニコーンがかわいいので、見とれてました。 一角獣は偶蹄目だったっけ。 ちゃんと蹄が割れてます。 ユニコーンカードなんか、「馬に角つけました」っていうのが多いけど(馬は奇蹄目)、一応タピスリーは伝説に忠実みたいですね。紺色の瞳、尾はライオンの尾。山羊の髭がついているとあまりかわいくはないなあ。 書きたいことはいろいろあるけど、時間がかかるのでこんな雑感を書いてみました。 なぜか異様にミュージアムショップが充実していて、ついつい買いこんでしまいました。 財布の紐がゆるみます。 しかし、Tシャツが高すぎ!1万円でおつりがこれだけ?さすがのTシャツ大王の私も買うのをあきらめました。その代りにバッグを買ってしまったから、けっこうな散財になった貴婦人と一角獣展でした。 

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