2009/05/10(日)10:43
練習環境について
上海で太極拳の指導を始めて2年ほど。
地道に陳家溝の感覚に近い、生活に根ざした
太極拳を・・・・と、考えて道場形式にして
みました。
後は、師父や師兄弟が近くに住んでいるとも
っと良いのですが。
陳家溝と言うのは太極拳が生まれた場所。
陳一族に伝わる武術であり健康体操なのです。
要するに、その地区の豪族の御留流です。
従って、その地域の人は各代の伝承者や練習
する村人は互いに交流しながら技術を磨いて
行ったようです。まあ、当り前ですが、技術
が一番集約するのは、掌門(家元の一番偉い
人)→その家族→親戚→伝人(免状を持つ人)
と、言う順番になります。と、すると、当り
前ですけれど、外地の人が掌門の家族を飛び
越えて奥技を身につけたってのは想像できま
せん。私の様にこちらで生活している人間な
らばぴんとくると思います。
特に、こちらで仕事をしている人は納得出来
ると思いますが、中国の人は家族を大切にし
ますし、よそ者にイキナリ心を解放するわけ
ではありません。家伝を教えてくれるのが
すごい第一歩の時代は長かったと思います。
朋友、朋友!!!
と、熱烈に歓迎してきますがイベント好きな
だけで、深く付き合っていくにはやっぱり時間
がかかるのです。
で、時間をかけると沢山の交流が始まります。
ついでに、外国人の場合、言葉の壁と文化の壁
があります。どんなに学校で言葉を勉強しても
その文化の言葉を歴史から学ばないといけない
ですし、しかも方言があったりすると・・・・
話が飛んじゃいました。
陳氏太極拳の伝承の特性は型通りに教えて行く
けれど都度都度で新しい内容を織り込まないと
いけないし、その環境(場所・時間・雰囲気)
も整えないといけないと言う事。
気楽に集中できて切磋琢磨出来る環境。
と、言うわけですので、洛陽での修行中は
今思い返してもカナリ良い環境だったと思い
ます。
つきっきりでの師父の指導。兄弟子の動きと
練習。他派武術との交流と刺激(一人だとト
ラブったら大変ですが師父のバックがあると
文句を言われない♪)、武術学校との交流。
チヤホヤされる環境もありましたし。
もう一度あの環境を望んでも、中々難しいと
あらためて感じました。
現代の生活では、毎日の生活に追われる形で
習い事や修養に使う時間、自分を高める時間
に対して、いつの間にか忘れてしまう日々だ
と思います。
私はそこを工夫して楽しく練習できる環境を
作るのみ!!なのですが、私本人のレベルに
合わせた場合、思う様な練習ができず、焦る
毎日でしたが。
最近、ようやく、時間的にも空間的にも環境
が整ってきたので、一息。
まあ、練習がバリバリ出来ない時期もある。
このストレスを処理するのも修養の内??
洛陽電視台で師父の取材が入った映像です。
ちょこっと私の写真が出ています。
約15分経過辺りからです。
次回は取材の内容と師父の練習環境について
さらっと書きたいと思います。