陳氏太極拳、と、そんな生活

2013/04/09(火)17:30

野生感を磨く

太極拳(454)

上海で陳氏太極拳を指導中、浦東太極拳教室より。 さてさて、先日の続きです。 鏡を見ながら練習するのはちょっと違う・・・と言う事を 簡単にご説明しました。 更に行きます。 武術の練習と聞いて A:『山林の中でひたすらに木刀を振り、パンチの練習をする』 B:『エアコンの効いた室内でノリの良いBGMの中、ひたすらに    木刀を振り、鏡に向かってパンチの練習をする』 ・・・・どちらが武術っぽいでしょう。 Bを一概に否定はできません。練習効率などを考えた場合、良い 場合もあります。 ですが、Bは太極拳の場合は師娘曰く、『あまり好ましくない』 だそうです。 先ず、太極拳は極力『自然』『環境』を感じなければなりません。 周囲の変化を感じ、自分自身の変化を感じながら練習するのです。 寒い時は少々の厚着で練習を始め、身体の温まりと共に、薄着に なって『寒気に負けず』練習します。 春が近づくと何時もの厚着では大汗をかいてしまい、『春の訪れ』 を自覚します。 夏が来れば少しの練習で汗をかき、沢山の練習を重ねる内に身体の 熱が外気の暑さを超えていきます。 周囲の風を感じ気配を感じ、自分の身体の動きを感じながら、鍛錬 していきます。 私は 『独りで練習する時、音楽聴きながらだろうが、テレビを見ながら  だろうが、練習してもらえればかまわない』 と指導しています。ですが、実際に集中し始めると、周りの音、 事象をいつもと違う意識で感じるようになります。 イワユル雑念が取れてくると言いますか・・・・ そうして感覚を磨ぐように鍛錬した身体は、何時もよりちょっぴり 自然や周囲を見渡せる敏感さを持ちます。 毎日のエアコン、テレビ、パソコン、スマートフォン等の文明の 利器を通して時間と対峙する何時もの自分と違う時間。そう言う 鍛錬を通すと、少しだけですが野生感・自然な自分が目を覚まします。 ところで、そう言う事を知っていながらうちの教室が室内の練習を している理由は  1、大人数の外国人が外で練習していると目立つ為、邪魔が入りやすい  2、外の練習では雨の時に困る(本来は雨の時に屋根を探すのも修行)  3、夏の蚊に耐えられない(上海の蚊はスゴイのです) なのです。 身体の弱い人はそう言う環境に耐えられないのでは?と言う事については 次回です! 浦東太極拳へのお問い合わせはtsukamoto.hironobu@gmail.comまでどうぞ。 最近、太極拳についての問い合わせも頂いています。 質問内容を公開して良い場合は『いいですよ』と明記ください。

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