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アニメ・シムーン は サン=テグジュぺリ を参考にして創られていると思う。
「永遠の少女」のモトネタは ユングの「永遠の少年」 だとは思っていたが、 永遠の少年―星の王子さまの深層 M.L.フォン・フランツ著、 「星の王子さま」の心理学―永遠の少年か、中心気質者か 矢幡洋著、 など 両方とも [星の王子さま」で有名な飛行士作家サン=テグジュぺリ論が中心になっている。 そこで他のサン=テグジュぺリの評伝を めくっていると、なんだ「シムーン」というのは、 コードロン社製のシムーンという彼の愛機の機種名ではないか。知らなかった。 やっぱり間違いない、アニメ・シムーンの製作者は サン=テグジュぺリのファンなのだろう。 空を飛ぶということに 新たな宗教的ともいえる境地や哲学を生み出したのは 彼だといってもいいわけで、アニメの中の巫女たちの信仰の世界にもつながるだろうし。 飛行機好きの宮崎駿もサン=テグジュぺリのファンで、新潮文庫出版の『夜間飛行』『人間の土地』にそれぞれカバーの画を描いているそうな。「紅の豚」での撃墜された飛行機の葬列は、やはり飛行士作家であるロアルド・ダールの「飛行士たちの話」収録の短篇「彼らは年をとらない」の引用だが、空に消えた飛行士たちへの印象というものは共通したものがあるのだろう。 彼らは永遠にどこが別の時空を飛び続けている感じがするものらしい。 貴族の血を引くサン=テグジュぺリ自身の世界観は 近代の大人の世界への嫌悪だが、時間哲学にたいしてもニーチェの永劫回帰やベルグソンの特権的時間論に共鳴していたそうである。 こういう点も アニメの後半にうまく引用されているなあと感心したしだい。 サン=テグジュぺリは飛び立ったまま消息をたち 自らを象徴的なものとして 永遠に完成させてしまった。 そういえば女性飛行士のアメリア・イヤハートもそうだったなあ。・・・飛行機オタクの妄想は つづくのでありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.05 20:03:03
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