ｒａｉｎｙｗｏｏｄｓ2001

ジョン・ウーのレッドクリフの斬新な点は
なんといっても孔明と周瑜を友達にしちゃったことでしょう。
三国志演義に忠実なこの「三国志・赤壁の戦い 」と　対比してみるとおもしろいです。

レッドクリフ便乗で　レンタル・ＤＶＤででまわってますが、
中国中央電視台制作、94年から95年にかけて放映された計64時間の大河ドラマ
『三国志』の中から、赤壁の戦いを中心に５再編集したシリーズの3枚組。
魯粛が孔明を呉に連れてきたところから、
関羽、華容道で曹操を見逃す、までの　約5時間半に再編集したもの。
　
三国志演義に忠実だと赤壁の戦いって　弁舌による外交戦、諜略戦が主体なので
文章で読むとおもしろいけど　映像的には地味になっちゃうんですよね。

そして孔明も周瑜も腹黒いっす。レッドクリフみたいに　お友達には
到底なれません。双方が相手をうまいこと利用したいので、
やたら両者　はっはっは、と作り笑いの応酬。
とくに周瑜は　なんでもお見通しの孔明の頭のよさにゾッとし　
のちに強敵となることを予感、こいつ呉のためにはならんぞと、
なんとか事あるごとに殺そうとたくらみます。
それを上回る智謀で難を避け周瑜を操る孔明。
人のいい、裏のない凡人・魯粛が
なんとか周瑜をなだめたり両者のあいだでおろおろ。
　
劉備も一度、呉陣にやってきますが　ここでも周瑜は孔明には来訪を知らせず
劉備の暗殺を企てます。しかし護衛の関羽が睨み付けてるので怖くて失敗。
レッドクリフみたいに孫権・劉備、双方の将たちがが仲良く宴会なんてないんです。　
　
ま　それでもこの中国中央電視台版の周瑜は、懸命に呉のために働こうとしてるので
好感が持てる人物になってます。それにくらべ　いつも涼しい顔の孔明は
だんだんムカついてくるのでありました（笑）