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rainywoods2001

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2009.06.19
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カテゴリ:小説
ど陰気な復讐小説。
後味悪い、人に薦めたくない、という感想も多いのに
出版流通大手のトーハン発表では2009年度上半期の書籍ベストセラー。
総合でも2位、小説ではトップ。異常事態ではないですか。

って 小生も売り上げに貢献してしまいました。すいません。
しかし、
こんな本、小生のような歪んだ趣味の人だけが読んでればいいと
思いますけどねー(笑)
多数派と思っていた健全なる日本の読者はもういないのでしょうか。

特に 本屋大賞というのが衝撃です。女性書店員にもうけているそうです。
いままでの受賞作は 「東京タワー」とか明るい本だったのにねー。
書店員が一番売りたい本が、「告白」っすか。正気っすか。
 
いままでの 犯罪者に対する復讐心を持つ人物が登場する作品は
数あるんでしょうけど そういう復讐心に読者を一時的に共感させつつも、
そこから 別次元に読者を運ぶ、
というのが復讐小説の暗黙の了解、
というか最低限のモラルだったのではないでしょうか。
 
ところが 本作品は復讐完遂というベタなラストなんで、あきれてしまう。
こんなの ありえない虚構です エンタメです、という枠組みもかんじられない。
妙にマジなところが 不気味。
抑圧された欲望をそのまま吐き出すポルノのようなものは文学とはいえない。
現実の少年犯罪への憤りが そのまんま放出されている復讐ポルノ。
落ち込みますねー、こんな作品。
著者も なんのつもりで書いているのかと思いきや あのラストは
正しいとは思わないが やりすぎとも思わないとマジに公言。
 
歪んだミステリー、犯罪小説ファン としてみれば 
まあまあ読める作品ではありますけど。
被害者遺族の苦痛を思い知らせるべく仕掛けたえぐい計略が
ある犯人の少年にとっては いっこうに有効ではなく
さらにえぐい計略に練り直し というあたりが ホラー。
 
国民の怒号に耐えつつ、犯罪少年の更生に苦労してる人や
こんなに安っぽくみられた犯罪被害者遺族の方々には
とても読ませられないっす。
しかし 犯罪をやっても軽い罰だろう という犯罪予備軍の子供には
読ませたい気もするかな。
日本の大人は怖いよー、もう狂ってるんだからね。





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Last updated  2009.06.20 18:44:51
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