”夢みる里に雪がふる”滅びて流残の時歩む日々

朝、昼、晩、夜と眠っています。

なんぼ寝ても眠いのはおかふい。

貞や、おまえもほう、ほもうだろふ？

わたしゃ、花やっこにとりつかれたのかえ？

あたふのふぁながこんなになったのも、あいつの所為なのに。

貞吉！哂ってないでダースべーダーのマスク買ってお出で！

＊

へってなもんでやしてな、こう、年の瀬も詰まって来るとあちこちで

えろんな事が起きて来ますな、大家の所の板塀が焦げたりして

火付け盗賊改め方の安倍晋三何てえ、お偉い方まで御出張りされて

こちとら、おまんまも１回喰いそびれましたよ。

今年は下肥の質が悪くなったと百姓から苦情が来て、野菜も少なかった

そうだよ、大家の竹中平助爺さんが言ってたよ。

こりゃあ、やっぱしあの元関取の把瑠都がいなくなった所為かね。

大家って言えば、あの矢口の渡しの出戻りの、あれ、お前知らないのかい

中村屋さんの所に嫁に行ったあの娘さ、おう、そうよあの娘だよ

未だ間男とつるんでるって噂だぜ、内藤の旦那と織田の旦那が

聞き込みに来たってぇ話だぜ。

てえしたアマだぜ、ありゃ。

ま、しとのことばっかしも言ってらんねえなあ、おいらもさ。

嬶には逃げられるし、その後の始末に呆けてて月代も

剃らずに街を歩いてたら、無宿人と間違えられて御用弁に

なったじゃねえか、おかげで足が弱っちまってさ、小便する時だって

立ちくらみするんだぜ、こう、よろよろっとな、おい、熊公

そう逃げるこたあねえだろう、おいらにそっちのけがねえのは

知ってるべえ。

この八五郎さまが、如何にして年の瀬を超すか、こりゃ見ものだぜぃ。