パリ五輪 ロシアなど参加判断“来年3月” IOCバッハ会長発言か
来年のパリオリンピックに、ロシアとベラルーシの選手を参加させるかどうか、IOC=国際オリンピック委員会が判断する時期について、IOCのバッハ会長が「来年3月に決定が採択される」と発言したと、ウクライナの青年スポーツ相が自身のSNSで明らかにしました。パリオリンピックでは、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアと同盟国のベラルーシの選手の参加を認めるかどうかが焦点となっていて、IOCは、現時点で判断を示していません。この判断の時期について、ウクライナのフトツァイト青年スポーツ相は6日、自身のSNSで、12月5日にスイスのローザンヌで開かれた「オリンピックサミット」の前日に、IOCのバッハ会長が「ロシア選手のオリンピックへの受け入れに関する決定が来年3月に採択される」と発言したと明らかにしました。そのうえで、「ウクライナでの戦争が続くかぎり、戦争を始めオリンピック憲章などに著しく違反した人たちは、国際大会から排除すべきだ」と両国のオリンピックへの参加に反対する立場を改めて強調しました。「オリンピックサミット」では、ASOIF=オリンピック夏季大会競技団体連合が、IOCに対して、国や地域を代表しない中立な個人資格の選手として、両国を参加させる方向で、できるかぎり早い決断を求め、206の国と地域のオリンピック委員会が加盟するオリンピック委員会連合なども支持を表明していました。「中立な立場の個人資格」で参加認める方向で合意形成進む一方、IOCは「オリンピックサミット」の翌日の6日、IOC委員を集めた会議と各国際競技団体の代表者を集めた会議を、それぞれオンラインで開きました。出席者によりますと、ロシアとベラルーシの選手をパリオリンピックで「中立な立場の個人資格の選手」として受け入れることに、反対意見は出なかったということで、両国の参加を認める方向で合意形成が進みつつあります。国際競技団体の代表者の1人は、NHKの取材に対し、「国と国どうしで戦争状態にあったとしても、選手と選手は、お互いを尊敬しあい、尊重しあい、スポーツを楽しむというところにスポーツの価値があり、平和につながるメッセージになると信じるべきだ」と話しています。NHK