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2005年12月18日
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カテゴリ:SBP編集裏話
プログラマの数学『プログラマの数学』結城浩:著
●企画のポイント!
「プログラマの多くは文系で、数学に苦手意識をもっている人が少なくない。彼らに向けた、数学の解説書というのは大きなニーズがあるのではないか」、という発想から本書の企画はスタートしました。難しい数式はいっさい使わず、中学生でも読める! にもかかわらず、内容については妥協せず、現代数学の先端までも扱う。さらに、『数の悪魔』、『算数パズル』、『博士の愛した数式』のように、数学の楽しさ、美しさも伝えたい。本書の構想はこのように壮大なものでしたが、それだけに、著者の結城さんの苦労は並々ならぬものだったと思います。難しい数式の代わりに多くの図表を使って、内容をかみ砕く、クイズやパズルを多用して、読者の関心を高めるなど、さまざまな工夫を凝らしています。どこまで所期の構想が実現できたかは、読者の声を待たなければなりませんが、担当編集者としては、プログラマはもちろん、数学に関心のあるすべての読者に十分満足いただける内容になったと確信しております。

●結城浩さんとのお付き合い
結城さんと初めてお会いしてから早や15年、処女作『C言語プログラミングのエッセンス』から、今回の『プログラマの数学』まで、弊社刊行のほとんどの本を担当しています。1冊のが完成した後に、ささやかな打ち上げを行うのが恒例になっていますが、そこで、「次はどんな内容の本をやりましょうか」と、軽く(?)お酒を飲みながら語り合うときこそ、まさに編集者として至福の時間であります。そんな語らいの中から、『Java言語で学ぶデザインパターン入門』や『暗号技術入門』、そして本書の企画が生まれました。結城さんと話していて強く感じるのは、結城さんの原点は、やはり処女作『C言語プログラミングのエッセンス』にあるということです。この1冊にかける結城さんの熱意はたいへんなものがありました。「前書き」を含めて、何度文章を書き直したことか。「読者に少しでもよいものを届けたい」、「そのためには、どんな努力も惜しまない」という執筆の姿勢は、現在でも一貫しています。こうした姿勢があるからこそ、結城さんの作品は多くの読者から支持されるのだと思います。

●遅まきながらのマイブーム
ブームというのに乗れたためしがない。みんなが面白いと言っているときは、どうしても関心が持てず、ブームが落ち着いたころから(多くの人が飽きてきたころから)、改めてはまるというのが、わたしのパターンのようだ。編集者として致命的欠陥かも。最近では、焼酎と韓国映画。「八幡」「田倉」「さつま寿」「池の鶴」「万膳」「晴耕雨読」「不人才」「旭万年」「月の中」「妻」「佐藤」(←行数稼ぎ)など、はまったはまった。それぞれ独特の個性があり、生、ロック、お湯割りと、飲み方によって風味がまったく変わってしまうのも楽しい。悪酔いしない反面、ついつい飲み過ぎてしまうのが唯一の欠点か。韓国映画は、なんといってもキム・ギドク。『春夏秋冬、そして春』(傑作)、『悪い男』『魚と寝る女』など、テーマはともかく、映像感覚がすごい。「この世に映画がなくなったとしても、彼(ニコラス・レイ)だけは映画を発明することができる」というゴダールの文章を思い出す。ベルリン映画祭で監督賞を取ったという『サマリア』の公開が待ち遠しい。

ソフトバンククリエイティブ 担当編集:野沢喜美男

【プロフィール】
担当書籍:『増補改訂版 Java言語で学ぶデザインパターン入門』『暗号技術入門』『新版 明解C言語 入門編』『ラッキーマン』『欺術』など、多数。

自己PR:プログラミング言語書籍を中心に編集してきたが、最近は一般書も手がける。中国の歌姫王菲の大ファンで、昨年は北京まで追っかけを敢行。中国の隠者にあこがれている。






最終更新日  2005年12月19日 20時29分55秒
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