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日中戦争のさなか、行方不明になった北京原人の頭骨化石を捜し出す作業が中国で始まった。 北京原人が生存していたのは、今から五十万年前から二十万年前という気の遠くなるような先史時代。一九二七年に北京市郊外の周口店遺跡から歯が出土し、二年後には、ほぼ完全な頭がい骨の化石が発掘された。 発掘は三七年まで続けられ、多くの化石が見つかった。米中関係者は四一年十二月八日、米国に輸送船で移送する予定だったが、同日の日米開戦の混乱の過程で消失したとされる。 一方で、太平洋戦争末期の四五年四月、台湾海峡で撃沈された日本の貨客船「阿波丸」に積まれていたという説もあり、中国は七七年に続き、海底に沈む阿波丸を引き揚げて化石を捜索する方針だ。 人類は猿人、原人、旧人、新人と進化していった。これまで最古の猿人は「南の猿」を意味する、四百万年前のアウストラロピテクスだとされていた。二十一世紀になって六百万年前や七百万年前の猿人化石が見つかり出し、人類の起源探求への夢が広がった。だが人類の進化を研究する上で、北京原人の存在が重要であることに変わりはない。 海底に沈んでいるのか、それとも、どこかの倉庫の片隅に放られているのか。中国の専門委員会は、日本や米国にも協力を求めて捜索し二〇〇八年の北京五輪までには発見したいという。ぜひ長年の謎を解き明かしてもらいたいものですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.06 16:33:53
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