4時限目 12月1日
4時限目は急制動、一本橋、クランク、S字、スラロームです。いよいよ二輪教習の山場です。卒検の鬼門5つです。鬼門5つは卒検のとき1発out!がある項目ですね。ちなみにこの時間には八の字はやりませんでした。さて慣らしのコース周回を終えたあとまずはクランクからです。バイクは速度を落とすと一気に不安定になります。周回のカーブなどはハンドルを切るというより目線をカーブの先にすることで車体が傾き、その結果カーブを抜けていきましたが、クランクはハンドルをしっかり切ります。要はこけやすいのです。クランクコースの曲がり角は直角です。1発目はお約束のようにパイロンに突っ込みました。入り口と2つ目の角は左に曲がります。左はOk。問題は出口の右折です。重いバイクをゆっくり走らせてしかも右に切るというのはとってもやりづらいです。クランクの肝はギアの選択と半クラ、そしてコース取りです。この3つを間違えなければ絶対抜けれます。(目線とニーグリップはどの課題でも同じです。)まずギア。僕は2速を使用しました。人によっては1速という人もいますが、1速はかなりガクガクしますのでバランスを崩しやすいと思います。2速はガクガクがなくスムースです。デメリットはスピードが1速より出ることです。それを半クラ&リアブレーキをかけることで調整します。僕はこのやり方がベストでしたね。次にコース取り。冒頭直角に曲がるのが怖いと言いましたが、実はそれを避けようと斜めにクランクに進入するとほぼ100%パイロンに当たります。最短距離でぬけるよりはむしろ最も距離を取るコースで抜けます。入り口はできるだけ奥から進入し最初の曲がり角はできるだけ奥から左に曲がります。これで内側にあるパイロンには当たりません。最後の曲がり角も同じです。流石に狭い曲がり角では2速の速度では曲がりきれませんのでクラッチをハンクラにしつつリアブレーキを少し踏んでスピードを調整、目線は常に先の曲がり角を見て進みます。クランクの練習はこの3つ(ギアの選択、半クラ、コース取り)のベストポイントをさぐることです。次にS字。S字は目線さえ間違わなければそう苦労せずいけると思います。ここも僕は2速を使いました。次はスラローム。ここもギアは2速。僕は自分の教習開始時間の30分前には教習所に行って他の教習生の練習風景をよく眺めていました。スラロームの失敗はパイロンに激突か転倒です。転倒は速度が足りなくてコケてしまうわけですが、スラロームでは結構バイクを倒すので怖くてスピードが出せないわけです。全くアクセルを回さずスラロームを抜けるとすると、速度がある程度ついている最初の方はコケません。旋回を2,3回終わった終盤で速度が落ちて転倒することが多いです。コケている人はたいてい中盤以降でした。スラロームは、教官からはパイロンを抜けたあたり(パイロンが車体の横に来てタイヤが次のパイロンを向いたときにアクセルをオンにするよう指示を受けます。これですべてのパイロン通過時のスピードが一定になる(上述した後半速度が落ちて点灯することがなくなる)のとアクセルを開けると自然に傾いたバイクが立ち上がりバランスが取れるからですが、おそらく教習中にスラロームが完璧に出来るようになる人は少数ではないかと思います。スラロームは卒検時制限時間を超えても全く構いません。1秒Overで5店減点です。それより、転倒、パイロン接触は一発アウトですからそれを避けることが先決です。とはいえ、せっかく練習してるわけですし練習のときは何回失敗してもOKなのでできるだけ教官の指示通りにやってみましょう。多分こういうテクニックが役に立つから教習項目にあるんだと思いますし。ちなみに卒検前までに僕は規定の8秒を切るか切らないかをウロウロしていましたが、二段階の見極めを担当してくれた教官がこう言ってくれました。「アクセルは開けたほうが後半の速度不足もなくなるし、安定するし、やっぱりタイムも上がるから良いけれど、失敗してパイロンに突っ込んだら元も子もないから、得意な旋回時だけアクセルを開けなさい」。これは結構そうか!って思いました。僕はやっぱりパイロンの右側を周り左に抜けるほうが得意だったのでここだけアクセルを開けました。要はスラローム中2回だけアクセルを開けたわけです。結果7秒ぐらいで行けました。卒検もこれでいきましたよ!最後に、一本橋です。これ僕は鬼門の中で一番イヤでした。不思議なもので行けるときは何回やっても成功するんです。でも失敗すると立て続けに失敗します。コツはいろんな人が書いてますしその通りです。でもこの一本橋はメンタル90%、技術10%じゃないかと思います。幅10cmの段差がある鉄の棒の上を15メートル普通二輪だと7秒以上かけて渡らねばなりません。確かに最初に段差があるのでその乗り上げは気持ち悪いですが、例えば幅30cmの白線のうえを進みなさいって言ったら多分行けます。「落ちる」ということと「落ちたら一発アウト」というこの2つの心理的要素が成功を阻害するのではと思います。実は僕は初めて一本橋をやったときは成功しました。予習の成果もあり、一本橋にまっすぐにバイクを停車すること、最初はスピードをむしろ出して一本橋に乗ること、前しか見ない、ハンドルは微妙にクイクイッっと左右に刻むこと。この4つを守ったら以外にかんたんに通過できたんです。時間も8秒でした。ところが一緒に教習受けてたおじさんが何度やっても落ちるんです。それを見ているとなんだか自分も不安になってきて(おじさんが悪いわけではありません)、2回目渡ったときに落ちたんです。パニック。。1回目と何ら動作は違わない(はず)のに落ちたんです。このあとはもうどツボ。。何回やっても落ちます。技術的には若い人よりはバランス感覚は負けますが、教習で練習していればまぁ確実に渡れるはずです。こういう状況から出した僕の一本橋正攻法は、、進入から途中までは速度を落とさず渡る。速度を落とさず、スピードを出してなら一本橋はかんたんに渡れます。なので半分は絶対に落ちないよう速度を殺さず渡ります。勝負は後半。ここでリアブレーキ、アクセルオフで調整し時間を稼ぎます。落下のリスクを後半のみにし、つまりリスクを50%にするわけです。これをやり始めると結構成功確率が上がって来ました。あるとき半分以降で落ちそうになったとき、アクセルを開けて一本橋を駆け抜けました。バイクは速度を上げると安定しますから落ちることなく渡れました。これでかなり気分が楽になりましたね。落ちそうになったらスピード出して駆け抜けよう!減点されても他で取りこぼさなければいいやって感じです。落ちたら即アウトですからね。卒検時はこの方法で渡り、落ちずに行けました。多分7秒以上は稼げてると思います。これ以降の第一段階の教習では毎回この鬼門は練習すると思います。見極めを除くと4時限あります。(4時限しかないという方が正確かな)この4回で自分なりのやる方を色んな人の意見を参考にし、自分で実際やってみてつかむことが重要です。