左薬指
君の左薬指についているリングその銀の輝きがボクの心臓に突き刺さる。銀の弾丸によって死んでしまう僕はヴァンパイア。君という名の好物に引き寄せられて空へ飛んでいく。月夜に照らされるボクはまるで世界で一人。君は何の悪気も無くその銃口をボクに向ける。何のためらいも無く。その輝きのせいなのか。君への気持ちのせいなのか。ボクは身動きできないまままた今日も弾丸を心臓に打ち込まれる。ボクは不死身のヴァンパイア。どんなに打たれて、どんなに苦しんでも死ぬことなんて許されない。お願い。だれかボクの心に杭を打ち込んでこの気持ちを棺に閉じ込めて二度と出てこないようにしてください。もう苦しすぎる。