体感!JUNKムービー

2008/04/27(日)21:39

「仮面ライダーTHE NEXT(2007)~これぞ劇場版仮面ライダー」

ヒーロー映画(72)

 「七色仮面(1959~1960)」や「ナショナルキッド(1960~1961)」でスーパーヒーローの洗礼を受けました。だから、「仮面ライダー(1971~1973)」が始まったときは、東映ヒーローの臭いを感じ、嬉しかったものです。  仮面ライダーと言えば「変身!」を流行語とし、そのポーズを子供達が真似して遊びました。しかし、個人的には、等身大ヒーローの復活を喜びました。怪獣ブームが起こると、ウルトラマンやマグマ大使を始めとして、スーパーヒーローはこぞって巨大化しました。そんな中へ、久々に強力等身大ヒーローが出現したのです。  巨大ヒーローも大好きです。けれど、ステーキが好きだからといってそればかり食べていると、寿司だって食べたくなるもの。原初体験の東映等身大ヒーローの系譜を継ぐ仮面ライダーは、ぜいたくな望みを叶えてくれたのでした。  日曜の夜、仮面ライダーを見ていると、家族からは「中学生(高校生)にもなってこんなものを見て」などと言われたものです。けれど、何と言われようとも、いくつになっても、好きなものは好きなのです。  そんな中・高生も、やはり年頃なので、さすがに一人で仮面ライダーの映画を見に行くことははずかしい。そこで、親戚や近所の小学生を見に連れて行ってあげることにしました。そうすれば、お兄ちゃんは、堂々と劇場版仮面ライダーを楽しむことができるのです。「仮面ライダー対ショッカー(1972)」を見て、再生怪人が丘の上に何十体(オーバーか?)も勢揃いしたときは、感動しました。  しかしながら、当時の劇場版仮面ライダーは、30分そこそこの上映時間でした。これは物足りない。初代仮面ライダーの出現から20年後に、東映ヒーローフェアの映画で仮面ライダーが復活すると聞きました。勘違いだったのか、それともそういった企画があったのか、今となってはわかりませんが、そのときは、仮面ライダー1号のリメイクだと思っていました。  期待に胸はときめきましたが、実際に上映されたのは「仮面ライダーZO(1993)」でした。仮面ライダー20周年記念の20をZOと読み替えたわけです。見応えのある作品でしたが、上映時間は50分足らずで、満足度は今一歩でした。  時代は平成となり、「仮面ライダークウガ(2000~2001)」は、もう子供番組の範疇から飛び出したできばえで、夢中になったものです。残念ながらクウガについては、その噂はありましが、映画にはなりませんでした。映画版クウガを見たかった。  その後の「仮面ライダーアギト(2001~2002)」からのシリーズは、ファンの期待に応え、毎回(毎年)劇場版仮面ライダーが作られています。  それに加えて、ついに「仮面ライダー THE FIRST(2005)」にて、1号、2号が復活したのです。  東映は、もともとは映画会社です。七色仮面も、そして時代劇の「隠密剣士(1962~1965)も、劇場版がありました。劇場版は、時間が長いので、たっぷり楽しめるし、テレビでは味わえない迫力を味わえます (テレビ番組の特質は、連続するところでしょう) 。  THE FIRSTは、上々のできばえで「 スクリーンで(オリジナル)仮面ライダーの活躍を存分に見たい」という願いに応えてくれました。  そして、今回の「仮面ライダー THE NEXT(2007)」では、前回の1号、2号に加え、V3も登場したのです。THE NEXTは、なんとR-12指定なのです。そうなると、子供向けとは言い難い。R-12になったわけは、アイドル歌手の顔面半分がおそろしく変形するあたりにあるのでしょうか。  このシリーズに登場するライダー達は、「変身」をしません。彼らは、原作に忠実に、仮面をかぶります。この設定はリアルですね。「変身」のかけ声で、顔や姿が変わるのは、楽しいけれど飛躍があります。変身タイフーンベルトに風を受けて普通の人間から、超人へとパワーアップするのはかつてのテレビと同じ。しかし、仮面をかぶることで、映画の仮面ライダーは、現実からいたずらに遊離しない雰囲気を出しているのです。  仮面ライダーの敵は、かつてと同じように、ショッカーです。あの懐かしいショッカーライダーも登場しました。そればかりか、怪人のハサミジャガーまで、出てきたのです。ハサミジャガーは、なぜか印象に残る怪人でした。動物のジャガーと人間を合体させ、なおかつ腕ははさみになっています。「シザーズ」と叫びながらV3と闘ったことはよく覚えています。ウルトラ怪獣で言えば、レッド・キングやバルタン星人のようなインパクトがありました。  さすがに今回は、ハサミジャガーではなくシザーズジャガーと呼ばれ、「シザーズ」の声はありませんでした。  バイクのアクションや、ピンチに駆け付けるヒーローといった感涙ものの演出も素晴らしく、第三弾が今から楽しみです。 人気blogランキングに参加中。クリックしてね。ご協力、よろしくお願いします。

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