2014/07/27(日)23:06
『GODZILLA(2014)』〜初発の感想、GODZILLAはガメラである
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がっかりするような映画ではなくて安心した、というのが正直なところですよ、ご贔屓筋としては。
内容的には、『ガメラ大怪獣空中決戦(1995)』を彷彿とさせた。
ムートーがギャオスである。
そして、GODZILLAがガメラである。なんて、なんだかよくわからん話だろうが。
今回は詳しくは述べないが、GODZILLAもガメラも、地球の恒常性の維持(ホメオスタシス)の役目を負っている。
とりわけ、現実への巨大生物(超現実)の侵入、といったところも、ふたつの映画は似た雰囲気があった。
『ガメラ大怪獣空中決戦(1995)』は、現実の日本に怪獣が現れたシミュレーション映画という評判だったが、今回の『GODZILLA』も、ハワイのモノレールやサンフランシスコのスークールバスの窓から、突然怪獣の姿が見えるあたり、怪獣映画の真骨頂だね。
現実世界に超現実が派手に越境してきて、普段見慣れた風景に、とんでもない異物が出現するって、映画ならではの味わいだ。
また、見上げる視点からの映像で、怪獣の巨大さを感じることができた。
昨年は、巨大怪獣映画として『パシフィック・リム』が評判となった。
怪獣映画贔屓としては嬉しいかぎりだが、こちらは、すでに怪獣の存在が当たり前の世界だったし、イェーガーのパイロットが話の中心だったからね、一般の市民の目線ではなかった。
それと、『GODZILLA』には、3.11または9.11の記憶を刺激される映像がいくつか出てくる。そういう点でも、現実世界のリアル感がうかがえたのだろう。
そういう点では『ゴジラ(1954)』は、太平洋戦争を筆頭に、関東大震災や毎年日本を襲う台風の記憶を痛く刺激される映画だ。例え、それらを経験していなくても。
さて、このGODZILLAとゴジラの違いは、やっぱりCGか特撮かという点である。
例えば、GODZILLAと空中から襲い来るムートーとゴジラのバトルがあった。
CGというのは、リアルな映像を志向しているわけだ。
一方のゴジラは、同じように空中から攻撃してくる成虫モスラとの激しいバトルがあった。
このモスラは操演である。何人もが同時に操作して動かした。
ゴジラもギニョール(人形)だったりする。
それでも、手のこんだ動かし方やカット割りで、じつに見応えのあるバトルを演出している。
特撮は、確かにリアルではないかもしれない。
しかし、まぎれもなく怪獣の迫力を味わわせてくれる。
それは、映像世界という異世界の特質を十分に生かしているのだ。
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