豆柴らんまる腹ペコ日記

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●強膜内シリコン義眼挿入術

●強膜内シリコン義眼挿入術
 緑内障や外傷などにより,不幸にして視覚を失った後にも,目やにや痛みが残ったり,眼球の拡大などの問題を引き起こすことがあります.このような眼を放置すると,いずれ眼球は縮んでしまい小眼球症と呼ばれる状態になってしまいます.痛みはなくなりますが,目やにが多くなり見た目もあまりよくありません.今まではこういった状態に対し,放置するか眼球を摘出する手術が行われていました.

 しかしながら現在では,眼の最も外側の膜(強膜,角膜)を残して内容物を取り出し,代わりにシリコンボールを挿入するシリコン義眼挿入術により,ほとんど正常に近い外観を得ることができ,痛みやわずらわしい治療を避けることができるようになりました.眼球の中身がありませんので,視覚はもちろん回復しませんし,病気によっては黒目が白っぽいまま残ってしまうこともあります.それでも,眼の動きや表情が戻り,なにより術後の問題がほとんどないことで,生活の質(クオリティー・オブ・ライフ)が向上することは間違いありません


眼球の断面図

  


 強膜内シリコン義眼挿入術は,眼球の最も外層の強膜と角膜を残し,中身の水晶体,硝子体,網膜,脈絡膜などを摘出し,その後シリコンでできた球を挿入するものです.






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