2024/02/11(日)16:50
【濃厚駄話】ギターとバイクの共通点を熱く語る。
ふと思ったんですが、ギターやベースとか音楽を好きな人って意外とバイクやクルマといった乗り物好きな人が多い気がします。そして以外にも共通点は多いなとも感じています。そこで自分なりに『ギター』と『バイク』を勝手に想像して比較してみたシリーズです。
■没頭と開放感
バイクは不安定が故に強制的に集中力が必要な乗り物なので走りに没頭でき、大きく言えば何もかも忘れさせてくれる良さがあります。具体的には排気音や鼓動感、加速力、操る楽しさがあります。一方でギターに関しても演奏時の集中力は余儀なくされ、感情移入して没頭することが出来ると同時に、双方ともにストレスフリーの開放感があります。共に雑念が入ると楽しめないジャンル。感情の赴くままに操り、それを表現出来た時の充実感が半端ないですよね。
■スキル追求型
経験値と感性がものを言う世界というか『運転技術』『演奏技術』という意味では近いものがあります。微細なアクセル・ブレーキ・体重移動のコントロールや適格なライン取りでタイムを出すことのできるバイク(主にスポーツモデル)に対し、適切なピッキングと運指、リズム感で表現の幅を広げるギターの音色。それを極めたいという探求心も少し近い。加えてバイクは『視覚』『聴覚』『身体のコントロール』と頭を使います。ギターも『聴覚』『身体のコントロール』 頭を使うので似ていますね。
■長く愛せる。旧車&ヴィンテージの価値観
本当に気に入った相棒を見つければ長く大切にすることが出来る。時代は移り行き、新しい商品は出ますが、当時でしか出来なかった構造や製造工程、経年による貫禄等、古き良き時代にしかない味わい深さの魅力があります。 当時の良さは今には無くなってしまったものもあり、最新が最高というわけでもない。それこそバイクでは旧車、楽器ではヴィンテージの価値観にも近く、人気商品はプレミアムで取扱われる傾向も似ています。
各メーカーの動きとしても古き良き時代の産物を復刻させて現在に蘇らせるという展開が似てますよね。ギブソンの復刻モデルなんかもそんな考え方でしょうし、バイクに関しても過渡期の人気商材をオマージュして今に蘇らせるという戦略をもつジャンルかなと感じています。まぁ普段は楽器のことばかりネタにしていますがバイクの分野に関しては仕事柄 専門なので間違い無いです。
■個人表現が出来る
バイクのカテゴリーで言えばオフロードやスーパースポーツ、クルーザー、ネイキッド等、乗り手が求める用途によって選択肢もあり、見た目も乗り味も違います。カスタム分野では求める走行性能にする為にマフラーやサスペンションを交換したり、見た目を格好良くするのに装飾したりします。
これをギターで表せば音を良くする為にピックアップやブリッジを変えたり、見た目で言えば色味や杢目にこだわったり、カテゴリーで言ってもジャズやブルース、ロック、クラシックと弾き手が求めるジャンルによって見た目から弾き心地まで全て選択肢が違います。 そしてバイクもギターもカタにはまらず表現が自由。
■インドアとアウトドア
楽器に関してはインドアでも十分に楽しめることがありますがバイクはそうはいきません。この2つの趣味を持つことでバイクに乗れないときにはギターを楽しむ。このコラボはインドア&アウトドアの趣味として最高の組み合わせなのかもしれません。 バイクに乗った高揚感・開放感から生まれる感覚は音楽としても非常にネタになるというか、影響を与えてくれる何かがあるような気がします。例えば排気音の咆哮、ハーレーでいうアイドリングのリズム・ビートも何かロックなんですよね(笑) 共に感性に訴えかける何かがあるのは明白ですね。
■楽器とバイクのコラボ
こんな感じで、実際にバイクと楽器業界は時折コラボしたりもしています。これはGibson の伝説の名機とも言われ、本物は数千万円までプレミアム価格となっている『1959年製 レスポールスタンダード』と同年にトライアンフで生まれた『ボンネビルT120』がコラボした作品。チャリティーで最高額だった人に商品として贈呈されたギター&バイクのようです。素晴らしいコラボ企画ですね。
近年のバイクは排気音や吸気音にこだわっています。ヤマハでは自社の楽器部門(管楽器)から技術提供をもらってマフラーの内部構造を考えたりとライダーが満足する排気音を演出するまでに至りました。写真にあるSR400はアコースティックギターのサンバーストカラーをSR400のフューエルタンクに模した限定モデル。美しい造形を持ち、職人塗装にこだわったSR400のフューエルタンクに非常に似合います。確かに楽器の持つノスタルジックで美しい雰囲気と楽器の持つ雰囲気はどことなく似ているような気もします。
我ながら良い趣味を持った!