PLANET EXPERIENCE! BY Records-Records

2005/10/01(土)20:49

ジャズ・レコードとオリジナル盤

JAZZ(19)

 どうもはじめまして ジャズ・アナログ部門担当のブレイキー朝田です。色は黒いですけど、回教徒ではありません。  さてここ暫くは、女性ヴォーカルもののLPが大量に入荷しまして、入荷整理に追われております。某コレクターさんの放出品でして、エラやサラといった大御所から金髪美人系、果ては女性ということ以外、皆目見当のつかない超マイナー系等々・・・。90年代の国内再発盤も多いんですが、所謂オリジナル盤もけっこう多く、嬉しい悲鳴をあげています。女性ヴォーカル・ファンの方は乞うご期待!!  さてジャズ・コレクター/マニアにとって、アナログのオリジナル盤、それもモノラルのオリジナル盤には、また格別の思いがあることでしょう。ジャズ・アナログを買い集めていらっしゃる方々でしたら誰でも、「死ぬ前にこの作品のモノラル・オリジナル盤LPは入手したい!!」という強い思い入れのあるレコードが、1枚位はあるのではないでしょうか?かく言う私も大昔、「死ぬ前に"Hank Mobley / Soul Station"のモノラル・オリジナル盤を手に入れたい!!」という強い思い入れがあったのですが・・・ひょんなことから以外に簡単に手に入ってしまい、些か拍子抜けしてしまったことがあります。それから暫くは、明日のジョーよろしく真っ白に燃えつきた感じで、なんだか呆然としてしまいましたが(笑)・・・。  そんな訳でジャズ・アナログの世界にあっては、ベンツの如く別格扱いを受けているオリジナル盤ですが、「どれがオリジナル盤なのか?」を判別することが色々な意味で重要になってきます。ポピュラーなブルーノートを例にとれば、昔はレーベルの住所(レキシントンか、ニューヨークかetc.....)程度で判別されていましたが、その後ミゾ(所謂Deep Grooveというヤツですね)やらフラットディスクやら、イヤー・マーク(所謂”耳”マーク)やらと、オリジナル盤を判別する際に、考慮すべき要素が増えてきました。これらは全てコレクター諸氏の努力の賜物であろうことは想像に難くなく、ひとつひとつ現物を確認した上で、経験則的に判明してきたのでしょう。尤もその為に、10数年前まではオリジナル盤として通用してきたLPが、現在の基準(?)に適合させると、オリジナル盤ではなかったことが判明した・・・なんて、悲劇的(?)な事態もままあったりするようです。真実を求めんとする偉大な情熱を感じると共に、ある種の猜疑心を隠しきれない、コレクターの悲しい性を見る思いもいたします・・・・奥方の「浮気なんかしていないわ」という言葉を信じられず、私立探偵に素行調査を依頼してしまう、嫉妬深い旦那さんの様な・・・・。  しかし所謂IT時代を迎え、その辺の情報もかなり広く流通する様になった気がします。昔は一子相伝の秘伝という訳でもないのですが、現在ほど広く流布することもなく・・・結果地域によって情報が異なっていたり、人によって意見が違うなんてこともままありましたしね。それが今では、ブルーノートのコレクターさんで「F.ウルフが何やってた人かは知らないが、イヤー・マークは知っている」なんて方もいらっしゃる位ですし・・・。また間違った情報が、本なんかにリークされることも昔はあったりしました。今では笑い話の類ですが、以前海外のプライス・ガイドに、「ブルーノートのレコードは、N.Y.アドレスの前に61stアドレスのレーベルが存在する・・・」なんて書かれていたこともありましたっけ。それなりに権威のある本でしたんで、つい信じてしまった純な自分が懐かしいです(恥)  因に写真は、ヴォーカル・ファン垂涎、L.A.ポークのMode盤です。ご存知の通りModeのレーベルには、グレーとレッド&ブラックの2種類があるんですが・・・昔札幌の一部で、「どっちが先か?」という熱い(?)議論があったのを思い出します。

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