テーマ:ショートショート。(573)
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リクエストフィクションも連載にしても続くもんですね。
今回のお題は、現金買い取り、昔話、エデンの鼻、です。エデンの鼻って何だ? この三つの単語を含むのがルールです。 チョパニコフは、宿を払うと船のチケットの手配をした。 「これからは海路で行きましょう。ミレディに相応しい船は残念ながら用意はできませんが」 「馬車はどうなさるのですか?その馬はお父様から賜った、大切なものでしょう?」 「……エデン」 チョパニは愛馬の名前を呼んだ。そして、エデンの鼻をなでるとしばしの別れを惜しんだ。 「馬も、いつまでも犯罪者といることは不幸でしょう」 チョパニはその場で、現金買い取りの業者に馬を譲った。 同時刻、例によって同じ場所にスターリンとレイチェルがいた。 「船で行くんですかー?揺れたりしないですよね」 「何だ。船が苦手なのか」 「そうじゃなくて。スターリンさんがどさくさに紛れて変なことしそうで」 「なんだとー!」 「コワワ」 二人は仕事のことは完全に忘れているようだ。 船は寂しげな汽笛を鳴らして、出航した。 港には見送りの人がまばらにいたが、手を振る様子は力強く明るかった。 「チョパニ。私たちはもうこの国に帰れないのでしょうか」 「そうかもしれません」 つい、感傷に浸ってしまっていた。 「おーい、おーい!」 スターリンは見送られてもいないのに、手当たり次第に手を振っていた。 「やめてくださいよ、警部。恥ずかしいですってー」 「俺は海上本部で、手旗を習っていたんだ。だから、つい振り返すクセがあるんだ。ふっ、昔話だ」 「意味わかんないですよー。バカっぽ…」 何だか書いててネタを詰めるのに必死で、意味わかりません。 でも、続きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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