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2008年08月09日
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 アメリカ海軍原子力潜水艦ヒューストンの放射能漏れ事故について,同艦から放射能を帯びた冷却水が漏れていた期間が2006年6月から今年7月までの2年以上に及んでいたことが8月7日,分かりました。

 またヒューストンは同期間中,日本に計11回寄港していたことも明らかになりました。


 アメリカ政府から8月7日,在日大使館を通じて外務省に通報があったとして,外務省が発表しました。2年以上にも及ぶ放射能漏れは,アメリカ原子力艦船の「安全神話」のでたらめさ,安全管理体制のずさんさを如実に示すものです。

 ヒューストンの放射能漏れは,ハワイでの定期点検中の今年7月24日に確認され,今月1日にアメリカ政府から外務省に通報があったもの。同省がこの通報を隠し,首相官邸や外相への報告,関係自治体への通報が1日遅れたとして問題になってきました。

 この時,放射能漏れは数カ月に及ぶ可能性が指摘されていましたが,アメリカ側の通報では「いつから冷却水がしみ出るようになったかは分からない」としていました。


 外務省の8月7日の発表によると,アメリカ政府はその後も調査を継続。放射能漏れは2006年6月から始まっていたことが新たに確認できたとして通報してきました。

 アメリカ政府の通報では,ヒューストンは2006年6月以降,アメリカ海軍佐世保基地(長崎県)に5回,横須賀基地(神奈川県)に1回,ホワイトビーチ(沖縄県)に5回寄港。

 その際,ヒューストンから放射性物質が漏れていたと推定しています。

 一方で通報は,「漏えいした放射性物質の全体量は極めて少ない」などとしています。しかし,アメリカ側の一方的な通報で真偽は不明です。


【参考】日本寄港年月日と寄港地(2006年6月から現在まで)

(1) 2006年7月16日(佐世保)

(2) 2007年1月25日-29日(横須賀)

(3) 2007年2月2日(佐世保)

(4) 2007年3月17日(ホワイトビーチ)

(5) 2007年3月23日(同上)

(6) 2007年4月13日-18日(佐世保)

(7) 2007年12月7日-11日(ホワイトビーチ)

(8) 2007年12月15日(同上)

(9) 2008年3月12日(同上)

(10) 2008年3月27日-4月2日(佐世保)

(11) 2008年4月6日(同上)

※アメリカ側通報から作成


 日本への寄港を繰り返してきたアメリカ原潜ヒューストンの放射能漏れが2年以上続いていたことで,関係自治体や住民の不安がいっそう高まるのは必至です。

 アメリカ側は今回の放射能漏れについて,「日本へのすべての寄港の間に漏れた放射能の量をすべてあわせたとしても,一般家庭用煙検知器に含まれる放射性物質の量よりも少ない」などと正当化しています。

 反省の弁や管理体制の見直しについての言及はありません。

 つまり,この程度の放射能漏れは許容範囲であり,今後も原子力艦船を運用する限り不可避だと宣言しているようなものです。


 アメリカ側の通報によると,ヒューストンの乗組員がバルブから漏れた冷却水を浴びたことがきっかけで,放射能漏れが明らかにされました。逆に言えば,そのような事故がなければ放射能漏れはやみに隠れたままでした。

 日本には毎年,20隻前後のアメリカ原子力艦船が数十回にわたって寄港しています。ヒューストンに限らず,放射能漏れが常態化している可能性もあります。

 今後,日本政府は少なくとも,日本に寄港するすべての原子力艦船に関して,冷却水漏れや放射性物質の漏えいがなかったかどうか情報提供を要求すべきです。


 アメリカ政府は2006年4月に発表した「合衆国原子力軍艦の安全性に関するファクトシート」では,「日本国の港も含め,沖合12海里以内においては,一次冷却水を含む液体放射性物質を排出することを禁じている」などとしています。

 日米両政府は,この「ファクトシート」で,“原子力空母の安全性が証明された”として,9月下旬に原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀への配備を強行しようとしています。

 しかし,実際はヒューストンに限っても,放射能を含んだ冷却水が垂れ流されていたのです。日米両政府はファクトシートとの整合性をどう説明するのでしょうか。


【放射能漏れ事件の経過】

 アメリカ政府が日本政府に通知したアメリカ原潜ヒューストンの冷却水漏れ事件に関する経過は以下の通りです。

7月17日

 ハワイ・パールハーバーの乾ドック停泊中に放射能を含んでいる可能性のある約3.8リットルの水が漏れて乗組員の足にかかる。アメリカ海軍はハワイ州保健局に通報。

7月24日

 船体のバルブ点検を行ったところ,バルブ1ヶ所から水が漏れ,放射能漏れの可能性が判明。政府機関による検査を開始。

7月31日

 バルブから少量の放射能が漏れていたと断定。ヒューストンが最近停泊したパールハーバー,グアム,佐世保で放射能が漏れた可能性があると断定。同日,ハワイ州政府および日本政府に通報(日本時間8月1日午前11時30分)。

8月6日

 放射能漏れが2006年6月から続いていたことが判明。日本政府に通報(日本時間8月7日午後1時30分)。





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最終更新日  2008年09月29日 20時31分20秒
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 重心に注目してくださいね   pigeon915 さん
放射能漏れ事故というニュースは空母に関する注目をひくためであって、多分放射能漏れ事故はなかったんだと思います。
放射能に関してはまた別の概念での考察があるのですが、まあ、それはそうとして
「重心」に注目してください。
海面より高いです、大航海時代いらいずっと艦船は重心が海面より高いようです。
それは物理法則を超越しています。

神とともにあるということを考え直してみませんか?
ということらしいんですけどね。 (2008年10月03日 10時58分55秒)

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 pigeon915@ 重心に注目してくださいね 放射能漏れ事故というニュースは空母に関…
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