北京・大同の旅日記 ~その1~
さて、もう何回目になるのか、相変わらずの中国の旅ですが、訪れるたびに、毎度毎度増える高層ビルや大規模な建設ラッシュには驚かされます。 今回は、通常の武術合宿ではないので、ステイする場所を自分で選べるため、北京では私の好きな胡同地区に泊まりました。胡同とは、古くからある北京の街並みが残っている場所 ↓(主に細い通り)で、庶民の気取らない暮らしが垣間見える気がして、好きな地域なのです。 そこには、今も地元の人が暮らす四合院(中庭を四方から建物が囲む昔ながらの建築様式で、全体の建物の門は1つ。)がたくさんあります。 四合院の典型的な入り口 ↓ 私が初めて、北京を訪れた時と同じステイ先にしたので、なかなか懐かしくてよかったのですが、まだまだ、街並みは一緒だと思っていたら、何気に劇的に変わっていて、悲しい~。当たり前ですが、近代化の波は、ここにも... 例えば、5年前よく前を通っていた古ーい四合院が、 普通の入り口 ↑ にしては、なんか新しいな、と思っていたら、 きれいに、リノベされ、四合院風ホテルになってた... しかも、中を覗きこんでいたら、たまたま、買い物から帰ってきたスタッフの女性が通りがかり、私が外国人だとわかると、すぐ流暢な英語に切り替わり、案内してくれたのでした。(*ちなみに、彼女とはすっかり仲良くなり、なぜか一緒にごはんを食べに行った) なんでも、海外、または、香港や、中国国内のニューリッチ世代のお金持ちたちが、「設備やシステムは、きれいな近代風がいいんだけど、せっかく北京に来たのだから、レトロな四合院に泊まって雰囲気を味わいたい。」と、来るんだそうな。(ちなみに、本来は四合院内にはお風呂、トイレはなし。門を出た近くに公衆便所があり、個室のドアはなく、おばちゃんたちが、トイレに座りながら、おしゃべりで盛り上がる場に何度も遭遇しました。) 感慨深かったのが何度もその国を訪れ、しかも同じ場所に来てみると、やはり気づくこの変化の波。 もちろん、それは、中国だけでなく、世界各国、もちろん日本にも言えることなので、それをことさら、とりあげることでもないのかもしれませんが、中国の場合、この近代化の波がかなり急な感じがするのです。日本や欧米が、20年かけて変わってきたことが、中国は、たった5年で急速に推し進めているようなこのめまぐるしい感じ。 もちろん、ずーっと同じものはないし、「変化」というのが、時の流れの自然な形ではあるものの、それでも、私は、この伝統のものが壊される前に、新しいものにとって代わる前にこの目で見ておきたい、体験しておきたいと思うのです。 それが、何度もこうやって中国を訪れる理由の1つなのかもしれないナ、と、考えた今回の旅、まだまだ、旅日記は続きます。