北京での武術チーム合宿より帰国しました。
今回の旅は、かなり私にとって、チャレンジなものになりました。
というのも、総勢30名が、各武術スタイルによって、班にわかれ、
それぞれの老師のレッスンを受けるのですが、
私の班は、全日本チャンピオンがいたり、日本で教えている先生、
もう20年も武術をやっている方など、そうそうたるメンバー。
その中に、まじめにやりはじめて半年の私がぽつんと...
これって、すごいタフな状況ですよね。
言わば、英語が流暢な人々の翻訳者コースに、
やっと、ABCが書ける人が入っている状態...!
ただ、体育会系の人々って、
面倒見がよく、さっぱりして親切な人が多いので、感動するほど。
「吉野さんは、今日の復習と明日やるであろう動きの予習をしたほうがいいですね。
僕が手伝います。」と、
特別個人課外レッスンを、全日本チャンピオンの先輩にしていただき、
(普通、そんなラッキーなことはない)
しかも、通常のレッスンが朝9時から夕方までびっしりあり、
夜は夜で、招待側の政府の食事会や、イベントがあるので、それだけでも相当スケジュールは過密。
そして、レッスン以外に班の自主練があり、
それが終わって、夜11時から、その先輩との個別練習、
その後12時から、1人で動画を見ながらホテルの部屋で練習、
朝も、朝ごはん(6:30~)後は、
朝の班の自主練(7:30~)なので、
朝は5時過ぎに起きて、ホテルの部屋で1人で動画を見ながら練習、
しかも、最後の日の食事会で、
みんなを代表して中国語のスピーチをするように先輩に言われ、
(体育会系、先輩の命令に”NO”はなし)
通訳さんに頼みこんで、文章を作って、発音の練習を一緒に何回も何回もしてもらい猛特訓...
で、いったい、私は、いつ寝る時間があるのでしょうか?
しかも、最後の日の食事会で、班ごとに出し物をしなければならず、
中国側にわかりやすい日本のものをということで、私達の班は「花笠音頭」を踊ることになり、
朝早く、私のホテルの部屋で、花笠を作ったり、振付をしたり、踊りの練習。
(私が一番後輩なので、私の部屋にプライバシーはなし)
眠さの中、ふと気づくと、
花笠音頭をみんなでもくもくと踊っている北京の朝...
私、何やってんだろ?
と、ふと我に返り、笑いがこみあげてくることもしばしば。
ここまで、スケジュールだけ書くと苦しそうですが、
この体育会系の人達、ほんと~うに面白い!!!
体力的にきつい練習、
そして、レベル的にもついていくのがやっとという精神的なプレッシャーの中、
それを打ち消すほど、先輩達とのおしゃべりが楽しかった。
激しく面白い人々で、移動中や休み時間、食事の時は、涙が出るほど笑わされ、
腹を抱えて笑う毎日。
よく笑い、よく練習し、中国語も猛勉強し、
トップアスリートたちを目の前に、彼らのメンタリティを学び、
たった1週間ですが、
私、ものすごく成長できた気がします。
寝不足ながらも、この忙しい毎日のローテーション、
「ああ、この生活を、このメンバーで半年ぐらい、ずーっとやりたいな。」と、思えるほど、
充実した楽しい日々だったのでした。